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「7」の付く年はよからぬことが起きやすい

世界各地でくすぶる火種

児玉 卓
英国は「ハードブレグジット」へ突き進むのか…

 このところ、「ハードブレグジット」なる言葉を耳にする機会が増えている。6月の国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めた英国が、移民受け入れ制限を優先し、EUの単一市場へのアクセスを喪失する形での離脱を選択する可能性が高まっているというのだ。

 「いいとこ取りは認めない」というEU側の態度が不変であれば、英国はいずれ「移民かEU単一市場か」を選ばなくてはならないし、そもそも移民の受け入れを含む政策決定にかかわる自主権回復がブレグジットの要諦であったとすれば、ハードブレグジットは理にかなった選択といえなくもない。

 ただし、ここで思い起こされるのが、「失態」と評されることの多い、キャメロン前首相による国民投票実施の決定である。残留派であったキャメロン氏に国民投票の実施を決断させたのは、2013年1月当時の政治状況だった。

 保守党内ではEU懐疑派が英国とEUの関係の見直しを求める姿勢を強める一方、反EU色の強さゆえに党勢を拡大させつつあった英国独立党に、保守党支持者の票が流れる懸念も強まりつつあった。こうした事情がキャメロン氏に失地回復策としての国民投票実施を決断させたのである。

 今、似たようなことが起こっている可能性はないのか。メイ首相は来年3月までにEUに対して離脱の意思を通告すると表明したが、それは19年3月までにEUとの新たな関係の構築作業を終えることができるというメドが立っての表明なのだろうか。そうではなく、保守党内右派に突き上げられ、見切り発車を迫られたということはないのだろうか。

 もとより、離脱交渉には膨大な事務作業とそれをこなすマンパワーが必要であり、メイ首相の従前の「交渉開始引き延ばし作戦」は致し方なし、との見方が実務家、専門家のコンセンサスに近かった。だからこそ、ハードブレグジットと3月までの通告には、ひとかたならぬ懸念を覚えざるをえないのである。

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