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年末高の陰の主役、“国策銘柄”を下値拾い

為替敏感株はいったん調整も

古庄 英一
(撮影:今井康一)

 決算シーズンは意外にも順調な滑り出しだ。銀行株の値動きを左右する長期金利の上昇が寄与したことが大きい。また電気機器セクターの業績も予想より悪くなかったし、円安基調に戻ったことで相場の地固めムードが高まった。

 28日の東証1部値上がり率ランキングで2位となった銘柄は、前日に2017年3月期上期(16年4~9月)の減益幅を期初予想より大幅縮小した日立マクセル(6810)だった。久々に聞く銘柄だ。そういえば、相場に勢いをもたらしたのは、日立マクセルと同じ京都府南部が本社の日本電産(6594)だった。

 24日発表の日本電産の同営業利益は期初予想より65億円上振れた。しかし通期の営業利益予想は50億円の増額で、経営目標である15%の営業利益率に0.3%届かない修正数字だった。それでも第3四半期以降は1ドル=100円、1ユーロ=110円と期初より10円ずつ円高に設定を変えており、市場関係者の目には50億円の上乗せでは物足りなく感じた。決算発表翌日の25日に都内で開いた説明会席上、永守重信CEO(=写真)は「通期予想が物足りない」との一部の声を自ら持ち出しながら、通期上振れによる営業利益率15%達成に自信をほのめかした。

 来週は、冒頭31日に同じく京都府南部に本社を置く村田製作所(6981)が業績発表する。この村田製作所の発表内容が「強気」の投資判断につながる好業績見通しだと、相場は順調な上昇基調が続くだろう。ここ半年間、日経平均株価とTOPIXはともに冴えない展開だったが、いよいよ底値圏から脱する一歩手前まで戻ってきたともいえる。

 ちなみに底値を脱するメドは、半年前の4月25日につけたザラ場高値、日経平均株価は1万7613円56銭、TOPIXは1412.98ポイント。当時の為替水準は1ドル=108~111円台で推移しており、足元は一段の円安が底値圏脱出のカギとなるだろう。

 もっとも米国は次週に雇用情勢に関する重要指標の発表がある。米国大統領選と議会選挙も近づいてきた。NY市場の様子見姿勢が強まると、東京市場もその影響で底値圏から脱出する時期が先送りとなって、むしろ為替敏感株はいったん調整してしまう可能性はある。

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