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「想定外」の事態を想定、直近高値更新銘柄を押し目買い

“小春日和”の相場つき

古庄 英一
そういえば「アベノミクス相場」も安倍総理誕生を待たず就任1カ月前の衆院解散の時から始まった(解散で選対本部を設置する安倍総裁、12年12月撮影:梅谷秀司)

 小春日和を感じさせる相場付きだ。日経平均株価はザラ場で1月7日以来となる1万8000円台を回復。東証2部指数とジャスダック指数は今年の高値を更新した。

 円安が進行したことで外需主力株は一気に戻してもよさそうだが、総じて上値は重い印象だ。これでは日本電産(6594)のように市場予想を上回る好業績決算を発表した銘柄を含め、外需主力株が主導する相場とは言いづらい。ファーストリテイリング(9983)が買われる一方で、ニトリホールディングス(9843)ABCマート(2670)のような円高恩恵の代表銘柄は売られ続けている。小春日和の相場は続くのだろうか。

 カギを握るのは、為替相場の動向だ。1ドル=110円の円安進行は、12月14日に米国FOMC(連邦公開市場委員会)が利上げを決定するシナリオを織り込んだ水準に達したかもしれない。となると今週はポジションの巻き戻しが起きて日経平均株価が終値で1万8000円に乗せることを阻むだろう。バイサイドの市場関係者らは、こうした事態に備えて様子見を決め込んでいる。

 それにしても「トランプ勝利だと相場は大混乱する」と予想したマーケット分析者は、“穴があったら入りたい”心境に違いない。中間層への減税や金融規制緩和が好感されたようだが、「石炭産業保護や10年間で1兆ドルのインフラ投資」という国内産業基盤強化に必要な財政出導策も前向きな評価となった。

 そう言えばアベノミクス相場が始まったのも安倍氏が2度目の総理に就任する1カ月強前の衆議院解散だった。トランプ氏の就任決定は年明けだから、これも政策を青田買いしたと受け止めることができる。1兆ドルのインフラ投資は、アベノミクス“第2の矢”である国土強靭化政策を連想させる。

 さて米国の経済政策の行方は、アベノミクス全般の政策遂行にも大きな影響を及ぼしそうだ。米国金利上昇に連動した国債利回り上昇に対して、日銀当局は「指値オペ」で金利を低めに誘導すると通告。すると為替や不動産株の値動きが敏感に反応した。トランプ氏勝利で「想定外」という言葉は禁句となり、常に不測の事態を想定する「一寸先は闇」の展開に対する備えが重要になってくる。

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