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安全柵、案内表示……駅舎“ダイバーシティ”工事に熱視線

スケジュール=12/26の週の話題

古庄 英一
試験運用中のロープ式安全策(東急つきみの駅で2013年撮影:尾形文繁)

 ホームから線路に転落するなど事故を防ぐホーム上の安全柵。国土交通省は、2重の自動ドアがスライドする重厚な可動式に比べて、簡素な設計で費用負担が少ない昇降バーとロープ式の実証実験を行ってきた。新年度はこうした簡素なタイプの導入を柱に鉄軌道事業者に対し、安全柵の設置を強力に促す。

 東京五輪・パラリンピックの開催を前にして、都心部では駅舎内のエレベーター設置やトイレ美化が急ピッチで進んでいる。多言語対応の案内表示とアナウンスといった訪日外国人対応を含めた駅舎の“ダイバーシティ”改良工事は新年度から本格化しそう。京三製作所(6742)鉄建建設(1815)など関連銘柄に熱視線が注がれそうだ。

 まずはホームドア設置の話題から。全国に1万弱ある鉄道やモノレールの駅のうち設置済みは1割にも満たない。1日に10万人以上が利用する約250の駅ですら約7割が未設置とされる。国や自治体から各3分の1の補助金が得られても、物理的に工事が難しい駅舎が少なくないからだ。

 設置工事は、1駅当たり数億円以上の費用が必要で、設置後のメンテナンス費用は事業者負担となる。運賃で利用者負担を増やすこともままならず採算面をトータルで判断すると設置に尻込みをするという事情も見え隠れする。

 16年前に通勤路線でいち早く整備が進んだ東急目黒線から東京メトロ三田線・南北線に至る路線網。路線の地下工事と駅舎改良・新設というタイミングを生かし、ホーム遠隔監視やワンマン運転とセットで整備した。このケースのように整備が進むのは、路線工事や駅舎改造のタイミングだ。

 既存ホーム上に穴を開けて安全柵の工事を行うケースは増えている。国土交通省は、今年8月に東京メトロ銀座線で起きた視覚障害者の転落事故を教訓に安全柵設置を促進するよう事業者に要請した。その流れで浮上したのが、安価なバーやロープ方式の活用だ。国土交通省は16年度第2次補正で補助金を上乗せしたが、これと17年度予算の概算要求を合わせた総額(報道によると27億円)で年間150駅程度の新設が見込まれるという。

 さて安全柵の関連銘柄は、トップシェアの京三製作所が一押しだ。本社工場がある神奈川県下での実績を拡大する一方で、他エリア進出で17年度の業績好転が期待できそうだ。また、東急田園都市線でロープ式を実地テストした日本信号(6741)、西日本や海外に強い自動ドアのナブテスコ(6268)、相鉄いずみ野線で昇降バー式を実地テストした駅務機器の高見沢サイバネティックス(6424)が続く。これらは安全柵を多角化製品として扱うので17年度業績向上に直結するインパクトは乏しいかもしれない。

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