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景況感改善でも動かぬ米国の家計と企業のおカネ

経済指標の“乖離”をどう読むか

新見 未来
消費マインドは上向いても財布のひもは堅いまま…

 1月末から2月初めにかけて米国で重要な景気指標発表が相次ぐ。消費者信頼感指数(発表はコンファレンスボード発表指数の1月分が1月31日、ミシガン大指数の2月分が2月10日)、ISM景気指数(発表は1月分製造業が2月1日、非製造業が同月3日)、雇用統計(1月分発表は同月3日)などだ。1月31日、2月1日の両日開かれるFOMC(連邦公開市場委員会)も気になるイベントの一つ。政策変更はないとみられるが、米金利の動きを通じて為替相場の動きを左右する。

 トランプ新政権の誕生で一部の米景気指標が良くなり、それとともに株価も上昇した。色分けすると、景気指標で目立って良くなったのは、アンケートなどで調べた景況感を示す指標、いわゆるソフトデータだ。これに対して、実際の取引金額などを集計して作った統計、いわゆるハードデータの多くには目立った改善が見られない。

 トランプ大統領の提示した減税やインフラ投資計画を受けて、企業や家計部門に「景気が良くなるのではないか」という「期待」が強まったようだ。ただ、「期待」はあっても、安心しておカネを使う段階には至っていない。小売売り上げや消費金額が目立って増えているわけではなく、生産や設備投資などを増やそうという計画が定まっているわけでもない。

 家計部門の景況感と実際の消費の動きをみてみよう。図1は、消費マインドの動きを示すミシガン大消費者信頼感指数と実際の消費動向である実質小売売上高(消費者物価指数で実質化)の前年比の推移を示したものだ。消費者信頼感指数は2016年12月が98.2、17年1月は98.1と15年1月(98.1)以来の水準に上昇した。

 一方、実質小売売上高は低迷したままだ。前年比伸び率は16年の大統領選前の10月に2.5%と高まった後、11月2.2%、12月2.0%と逆に鈍化している。乗用車販売などが比較的好調なうえ、ガソリン価格上昇でスタンドの売り上げも増えているが、全体的に消費は伸び悩んだままだ。

東洋経済から絶好調企業を先取り

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