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トランプ大統領が何を言おうが気候変動は激化

常に“人間の都合”優先…

河口 真理子
(写真:yuri/PIXTA〈ピクスタ〉)

 米国のトランプ大統領は着任早々、環太平洋経済連携協定(TPP)を始め、前政権の政策の「ちゃぶ台返し」をやっている。その中に「パリ合意からの脱退」が挙げられる。

 同大統領は温室効果ガスが地球温暖化の原因というのはウソだとしており、パリ合意からは脱退して米国のシェールガス開発を積極化させるという。環境推進派にとっては悪夢ともいえよう。しかし、同大統領が何を言おうが、大統領令に署名しようが、加速化する温暖化現象は止めることができない。

 世界気象機関(WMO)の発表によると、2016年は観測史上もっとも暑い年だった。パリ合意では、産業革命以前のレベルからの気温上昇を2度以内に抑える目標を掲げたが、昨年段階ですでに1.1度上昇している。世界的な異常気象の波は止まらない、いや、激化している。

 気候変動問題とは人間の社会問題ではなく、地球環境の問題である。1990年に公表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第1次評価報告書によって気候変動問題が国際的に認知された。そこには温暖化防止のため、「ただちに温室効果ガスの排出量の6割削減が必要」とある。地球の要求とは27年前に「ただちに6割削減すること」だった。

 だが、人間は、それから7年後に採択された京都議定書で「先進国は08年~12年の平均値で90年比5%削減」という極めて緩い対応しか取ることができなかった。国際政治や経済など「人間の都合」では精一杯だったのかもしれない。しかし、地球の都合は…?

 欧州では年明け早々、大寒波によりホームレスや難民が多く死亡。イタリアでは大雪の中での地震でホテルが埋まり、米国南部では21日から22日にかけて発生した大規模な竜巻で18人が死亡し大きな被害が出た。

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