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AI運用が起こす「異常な相場」にどう対処すべきか

「東ソー株価の異変」から考える

清水 洋介
写真はイメージ Rawpixel / PIXTA(ピクスタ)

 米国のダウ平均が30年ぶりの11連騰となった。しかし、相場全体を見ると、昨年11月の大統領選挙以来「異常な」状態が続いている。

 先週末の東京市場でも東ソー(4042)株の異常な値動きが話題になった(参考記事:東ソーが急落後に戻す、市場では「誤発注」観測が浮上)。しかし、言われているような単純な「誤発注」ではなかったと思う。

異常とも言える値動きとなった24日の東ソー株

 現状では、単純に株数と株価を間違えたというような、かつての「JCOM事件」のようなものに対してはある程度対策がたてられている。また、値段のつき方を検証してみると、まとまった株数ができているわけではなく、単純な誤発注とは考えにくい。

 この東ソーの例で考えてみると、単純に「1000円以下になったら売る」というような注文から始まった可能性が高い。寄り付きはごく普通の出来高で寄り付いており、寄り付いた後から1000株ずつの注文が出て、時折買い戻しとみられる動きが入るということで、ここまでは通常のアルゴリズム取引のような動きとなっている。

 特異性とすれば、この下落の間、買い手がまったく現れてこなかったということ。これが、通常のアルゴリズム取引とは違う点ではないかと思う。あまりにも「板が薄い」という状況であり、2013年5月の急落時や15年8月の急落時、そして昨年6月や11月の急落時にも見られた現象である。

市場参加者の偏りが原因ではないか?

 特に理由がない中で株価が大きく動いた過去の事例を考えてみると、10年5月6日に米国市場で起こった「フラッシュ・クラッシュ」を思い出す。当時も「誤発注」がきっかけと言われていたが、結局は「アルゴリズム取引」が大きな要因で瞬間的に大きな下落となったということであり、今回の東ソーの事例と根幹は同じではないかと思う。

 ここ何年かの間に株式売買注文の執行スピードが上がり、「コロケーション」と呼ばれるもので「HFT(超高速売買)」が出来高の多くを占めている現状では、個々の株価の急落・急騰などは日常茶飯事で、指数の大きな上げ下げも普通になって来ていると思う。

 くしくもNYダウ平均が11連騰となったのが30年ぶりと言われているが、30年前というのはいわゆる「ブラックマンデー」の起こった年だ。日本では過剰流動性相場で1987年4月に野村ホールディングス(8604)など証券株や東京電力(9501)など電力株など「内需銘柄」が上場来高値を付けた年であり、13年と似た状況にあるといえるだろう。

東洋経済から絶好調企業を先取り

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