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国がiDeCoやNISAに力を入れるホントの狙い

非課税のメリットは魅力だが…

鈴木 雅光
厚生労働省はiDeCo普及に傾注する

 1月に始動した個人型確定拠出年金(DC)、「iDeCo」のテレビコマーシャルがついに登場したそうな……。筆者はまだ見ていないが、厚生労働省もかなりの力の入れようだ。一方、金融庁は少額投資非課税制度(NISA)存続に一所懸命で、2018年からは積立NISAが誕生する。

 この手の非課税制度を導入するのは、とても大変なことと察する。iDeCoは所得控除に加え、長い運用期間中に発生する運用益が非課税で、受け取り時には各種控除の対象になる。

 NISAにはiDeCoほどの税制メリットがないが、運用益に対しては非課税だ。18年からスタートする予定の積立NISAは、20年間の非課税期間が認められるという。毎年の積立限度額は40万円なので、合計で800万円の投資元本から生じる運用益が非課税対象だ。

 iDeCoだと最も拠出限度額の高い自営業者(第1号被保険者)の場合、毎月の同限度額が6万8000円。30歳から60歳までの30年間、毎月6万8000円ずつ積み立てれば、拠出金の総額は2448万円に膨らむ。

 これだけの非課税枠を認めるのは、国にとって大盤振る舞いのはずだ。なにしろ巨額の財政赤字を抱えている日本だけに、政府は少しでも多くの税金を国民から徴収したいと考えているだろう。

 にもかかわらず、このところNISAやiDeCoなどを通じて投資の運用収益から税金を取らない制度を前面に押し出している背景にはいったい何があるのか。いうまでもなく、日本の公的年金を始めとする社会保障制度が持たなくなってきたからだろう。

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