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まだはもう……「人手不足バブル」の崩壊は近い?

あれから20年、78冊読破した男の「深イイ話」(104)

渡部 清二
宅配業界も働き方改革に直面。再配達の締め切り時刻前倒しを発表したヤマト運輸について、日経新聞は27年ぶりの値上げも検討と報じた(撮影:大澤誠)

 経済産業省は4月18日、2025年までにセブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズの扱うすべての商品(推計1000億個/年)に電子タグを利用することで各社と合意し、共同で「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を策定すると発表した。背景には少子化の影響を受け、小売業が人手不足と労務コストの上昇に直面していることがある。

 人手不足は小売業にとどまらず、建設、外食、運送、介護の現場など、あらゆる業種において叫ばれ、人材逼迫に関するニュースは連日のように報じられている。一方で、株式市場では人材関連銘柄の株価が上昇しており、一部では「人材バブル」を警戒する声も出始めている。

 そこで今回のコラムでは「人手不足」をテーマに、足元の人材に関する現状と人手不足から派生するさまざまな企業の動きを考えていきたい。まずは人手不足が足元どのような状況なのか、そして景気とどのような関係にあるのかを、一目で理解できるように、有効求人倍率の推移と景気サイクルをあわせたチャートを作ってみた。以下がそのチャートである。

 上のブルーのチャートが有効求人倍率(新卒除きパートタイム含む、季節調整済み)である。有効求人倍率は計算式では「有効求人数÷有効求職者数」で表され、仕事を探している人の数(=有効求職者数)に対する、企業などが探している人の数(=有効求人数)の割合ということになる。この倍率が1を上回れば「人手不足」となり、下回れば「人余り」であることを意味する。

 下のオレンジのチャートは景気サイクルである。そもそも「景気って何?」と疑問に思う人もいるだろう。これに答えるのは簡単そうで意外に難しく、私が証券会社に在籍している時でも正確に答えられる人は多くなかった。

 景気とは、チャートにあるように山と谷が交互に現れる、連続する山のようなサイクルであり、谷から山にいたる期間が「景気拡張期=景気がよい」、山から谷にいたる期間が「景気後退期=景気が悪い」である。これらの山と谷を「景気基準日付」といい、内閣府経済社会総合研究所が、景気動向指数などを参考に決めている。また谷→山→谷、つまり一つの山の形を1循環(サイクル)としているが、戦後の日本では第15循環まで確認されていて、現在は第16循環に入った景気拡張期の途中にいるという感じである。

 さて、あらためて有効求人倍率のチャートを確認すると、直近2月の倍率は「1.43」で、1位の1973年「1.93」、2位の70年「1.49」、3位の90年「1.46」に次いで歴代4位の人手不足の状況である。

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