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レオス・藤野氏×大和住銀投資顧問・苦瓜氏「中小型株対談」(後編)

「半歩遅れの投資」は必ず負ける

島 大輔
レオス・キャピタルワークスの藤野英人代表取締役(左)と、大和住銀投信投資顧問の苦瓜達郎シニア・ファンドマネジャー(撮影:今井康一)
 中小型銘柄を投資対象にして実績を残してきた運用責任者・ファンドマネジャーは、どのような投資哲学を持ち、今のマーケットをどのような目で見ているのか。レオス・キャピタルワークスの藤野英人代表取締役・最高運用責任者と、大和住銀投信投資顧問の苦瓜達郎シニア・ファンドマネジャーによる、中小型株への投資をテーマにした対談が実現した。(※プロフィールは対談の前編参照)

ーー会社訪問や面談、工場見学におけるチェックポイントはありますか?

 苦瓜達郎氏(以下、苦瓜):わたしの場合は年間800件以上の会社面談をするので、会社を訪問するよりはご来社いただくことが多い。会社に行った方が何割増しかで情報は入るのだろうが、時間やコストが何倍もかかってしまうため、このようなやり方をしている。

 藤野英人氏(以下、藤野):よく会社の人間が工場見学などで苦瓜さんと一緒になるが、「苦瓜さんは不規則な行動をする」らしい(笑)。いつのまにか皆がいる場所と違う場所にいて、一所懸命なにかを見ていたりするという。会社訪問をする数自体は少ないかもしれないけれど、苦瓜さんが好奇心をもって、いろんな企業を取材しているという話をよく聞く。

 苦瓜:工場見学を何のためにするかというと、レゴブロックのような材料集め。その企業の投資判断のためだけというよりは、業界全体や関連する業界の情報収集のためでもある。

 藤野:わたしたちは「ファンドマネジャー」であり、「ポートフォリオマネジャー」でもある。全体の資産をどうやって組み合わせるのかというのが仕事だ。工場を見学したり会社を訪問したりするというのは、株が上がるか下がるかということではなく、その会社のレゴブロックの「形」を見に行っているとも言える。そして、全体でこの作品を作りたいというときに、それぞれ違った「形」の会社を、最適な形で組み合わせる。

 ファンドというのは、単純に勝てそうな銘柄、4番打者を並べればいいわけではない。景気が良くなった場合に上がりやすい会社、半導体が良くなると上がる会社、経営者の判断能力が高い会社というように、会社の「形」を見抜いてレゴブロックのように組み合わせていく。

 その意味で、「日本で一番のレゴブロック収集家」が苦瓜さんと言えるかもしれない(笑)。

ーーアクティブファンドとしてベンチマークをどの程度、意識していますか?

 藤野:ベンチマークを意識すればするほど、ベンチマークに寄っていってしまう。高速道路で中央線を意識しすぎると寄って行ってしまうのに似ているかもしれない。「気にはしているけど見ないようにする」というのが大事で、それがベンチマークに対する勝ち方ということだろう。

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