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欧州も金融緩和を正常化へ? 6月のECBは潮流一変の試金石か

取り残される日本へ影響は

新見 未来
Vapi / PIXTA(ピクスタ)

 来月初めにかけてユーロ圏の景気・物価動向を見極めるための指標発表が続く。そして、6月8日にはユーロ圏の金融政策を決定する、ECB(欧州中銀)理事会が開かれる。ECBがどう動くかは、欧州の金利やユーロ相場の動向を左右するだけでなく、日本の金融政策にも影響する可能性がある。注目しておいた方がいいだろう。

 欧州の「政治リスク」に対して、投資家の懸念は根強い。5月の仏大統領選挙ではルペン候補を振り切り、マクロン氏が大統領となった。しかし、なお6月11日、18日の国民議会選挙でルペン氏が率いる国民戦線の躍進が見込まれ、要注意とされる。また、9月のドイツ総選挙で万一メルケル首相退陣となれば、やはり市場が動揺するのではないかとの懸念もある。

ユーロ圏の景気の足腰は強い

 昨年のBREXIT、相次ぐテロに加え、このような「政治リスク」がユーロ圏経済に悪影響を及ぼしているとみられがちだ。が、実際に「政治リスク」の影響は限定的だ。ユーロ圏の景気の足腰は強く、為替市場ではユーロ相場の上昇が目立つ。

 ユーロ圏の景気の動きをみると、1~3月の成長率は前期比0.5%と昨年10~12月に続き高めの成長となり、前年比でも1.7%とまあまあな数字になった。民間エコノミストのコンセンサス予想によれば、前期比成長率はこの先0.3~0.4%程度に鈍化し、前年比でも1.5~1.6%に鈍化するという見方だが、それほど慎重にみる必要があるのだろうか。

 というのは、ユーロ圏景況指数、IFO景況感指数、PMIなど各種サーベイ調査の多くが景気の強さを示唆しているためだ。ユーロ圏景況指数をみると、4月に109.6と07年以来の水準に上昇した。最近ではかい離が目立つが、「ユーロ圏景況指数」と「ユーロ圏の成長率前年比」の相関関係は強い(図1参照)。

 4月の109.6というユーロ圏景況指数の水準は年率3%程度の成長に匹敵する。景況感の水準から言えば、ユーロ圏の成長率は、民間エコノミストよりやや楽観的な、ECBの見通し(17年1.8%、18年1.7%)をも上回る可能性があるだろう。

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