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創薬ベンチャー・そーせいGは"世界レベル"に挑めるか?

ソフトバンク孫社長を彷彿の大胆M&Aの成否は?

撮影:今井康一

 2016年の世界の生物学的製剤の売上高ランキングを見ると、いわゆるブロックバスター(従来の治療体系を覆す薬効を持ち、年商10億ドル以上の医薬品)といわれる製品は40品目程度。このなかで年商50億ドルを突破する医薬品は7品目しかない。これら薬剤の過半は世界のメガ・ファーマ(世界の巨大製薬企業)が手掛ける。ただし、開発面ではバイオ創薬のベンチャー企業が関与しているケースも多い。

 わが国の創薬ベンチャー企業は、現時点ではこのレベルには達していない。世界の生物学的製剤の上位品目のなかで、開発起源が日本であるのは売上高で世界第8位の「オプジーボ」のみ。同薬は京都大学と小野薬品工業(4528)が開発し海外企業にも導出済み。日本では中堅製薬メーカーとされる小野薬品工業だが、実は海外の投資家から日本の製薬産業を眺めた場合、ベンチャー企業の域を出ていない。

 海外の創薬バイオベンチャーのなかには、国内のトップの武田薬品工業(4502)(時価総額4兆5000億円規模)を時価総額や新薬パイプラインなどで上回るケースは珍しくない。なかでも、ジェネンテック社とギリアド社は群を抜く存在だ。ジェネンテック社は現在世界の医薬品の主流である抗体医薬品の草分け的存在だ。提携したスイス・ロシュグループを同分野の世界トップに飛躍させた立役者でもある。

 一方、ギリアド社はHIV、インフルエンザ、C型肝炎など主要な感染症治療薬分野で世界市場を独走する。これまでわが国の創薬のベンチャー企業は海外企業の後塵を拝してきたといえる。しかし、ここにきてようやく世界のベンチャーと伍して戦えそうな萌芽もある。その代表がそーせいグループ(4565)である。

そーせいグループは新薬候補が目白押し

 そーせいグループはジェネンテック社の元社長だった田村眞一会長が率いる創薬ベンチャー企業。「そーせい」という社名は同社の先駆け的な創業意欲を象徴する。明治維新の原動力となった長州藩の領主・毛利敬親(たかちか)は、高杉晋作、桂小五郎らの倒幕の志士に対して何事にも『そうせい』の一言で済ましたという。これが「そーせい」の由来だ。

 同社は大手製薬メーカーの仲介役となることで、変革を起すベンチャー企業に飛躍しようとしている。現在の代表取締役社長は英グラクソ・スミスクライン上級副社長だったピーター・ベインズ氏だが、引き続き改革者の志は失われていない。田村氏は既存の物質を新たな新薬に育成することを企業理念としてきた。

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