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「株式併合」の功罪、人気の低位株は絶滅危惧種に

あれから20年、79冊読破した男の「深イイ話」(110)

渡部 清二
日本楽器製造(現ヤマハ)が日本で初めて時価発行増資を実施した1969年当時の会社四季報(2集春号)。左の赤枠部分がそれ。発表はその前年の68年11月に行われ12月が権利落ちだった

 前回のコラムまでは『会社四季報』最新号(2017年夏号)から話題をお伝えしてきたが、今回は夏号に限定せず、ここ1年ぐらいの四季報で非常に目立っていたキーワードの一つ、「株式併合」について考えてみたい。

 株式併合とは簡単にいえば、「複数株の株式を1株に統合することで、発行済み株式数を減らす方法」である。四季報紙面では、左上隅にある【資本異動】欄に「併10→1」や「併2→1」などと記載されているものが株式併合を実施した企業となる。たとえば「併10→1」と記載されているものは10株が1株に併合され、発行済み株式数は10分の1になると同時に理論株価は10倍になるということだ。

 この理論株価が10倍になるという点をよりわかりやすく言えば、たとえば株価50円の企業が10株を1株に株式併合したとすると、株価は50円の10倍の500円になるということである。これは1本50円の鉛筆を10本パックに「併合」にすると、500円(=50円×10本)と価格が10倍になるのと似ている。

 一方、株式併合の反対語が「株式分割」であり、同様に四季報の【資本異動】欄に「分1→2」などと記載されているものが株式分割を実施している企業である。「分1→2」の場合は1株が2株に分割されて発行済み株式数が2倍に、理論株価は2分の1になるということだ。

 表現が正しいかどうかはわからないが、私は株式併合には「撤収」、株式分割は「成長」や「発展」というイメージを持っている。どちらがよいのかという話は何を基準にするかによって判断が変わるが、株価の上昇期待という基準では成長イメージのある「株式分割」を実施する企業に軍配が上がる。

コラム99「古い四季報でソニーを追跡、テンバガー投資の極意を探る(1)」にソニー(6758)のチャートが載っている。これは「株式分割」を考慮した修正株価で株価が1000倍になるまでの軌跡を示している。そこには株式分割で増加した株数は書いていないが実は修正株価で1000倍になる過程で株式分割を8回行っており、その分割によって株数は当初から約38倍に増加しているのである。

 株式分割がいかに修正株価上昇において重要であるかを教えてくれる一例として、今から1株を2株以上に分割する予定の企業を以下にまとめてみた。

東洋経済から絶好調企業を先取り

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