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大バケ株が続々、だからやめられない低位株投資

あれから20年、79冊読破した男の「深イイ話」(111)

渡部 清二
個人投資家にとって魅力の低位株が次々と消えていく(2012年当時の株価ボード、撮影:尾形文繁)

 前回のコラムでは、東京証券取引所をはじめとする全国の取引所が、2018年10月までに株式の売買単位「100株統一」を完了させる目標で取り組んでいること、そのために10株を1株に株式併合し売買単位を1000株から100株に変更する企業が増えていることをお伝えした。

 一方で東証は「100株統一」とは別に、望ましい投資単位として「5万円以上50万円未満」を明示している。最低投資単位の5万円を100株単位でクリアするには、株価は最低でも500円以上を維持することが必要となる(※5万円=500円×100株)。そのため企業は株式併合を利用し、見た目の理論株価を500円以上にするケースが多い。このことはつまり売買単位100株統一は株価500円未満の企業が少なくなることを意味し、それは伝統的な投資スタイルである「低位株」の消滅につながり、それはそれで問題だと感じている。

 たとえば新日鐵住金(5401)の株価は本来270円であって、10株を1株に株式併合した2700円に対して違和感を感じるのは私だけだろうか。そこで今回のコラムではいまや“絶滅危惧種”になりつつある低位株について、その投資魅力や参考銘柄についてお伝えしていきたい。

検証、低位株「大バケ」の歴史

 まずは、そもそも「低位株」とは何かである。低位株に明確な基準はないが、一般的に株価が300円程度より安い株を指し、さらに株価が100円以下の株を「超低位株」とか「ボロ株」などと表現する場合もある。

 なぜそれほど株価が安くなってしまったのかについてはそれなりの理由があり、多くは長期にわたる業績低迷や財務体質の悪化、それに伴う信用不安や倒産リスクなどが原因として考えられる。

 しかしながら低位株には投資魅力があるのも確かである。一つ目は何と言っても、株価が安いので最低投資単位の投資金額が少なくて済むことだ。逆の言い方をすれば、同額の投資金額ならば低位株のほうが株数を多く買えるということである。株主優待を実施している企業ならば、株数が多いほど優待内容が豪華になる点も見逃せない。

 二つ目は、低位株のほうが1呼び値当たりの株価上昇率が高いことである。少しわかりにくいのでもう少し詳しく説明すると、株価が3000円以下の銘柄の値動きは「TOPIX100銘柄」を除くすべての銘柄で「1円単位」である。たとえば、株価2500円の銘柄が1円上昇した場合の上昇率は0.04%だが、250円になると1円の上昇は0.4%、同じく25円になると1円の上昇は4%と、株価が安くなるほど1円当たりの上昇率が高くなっていくのだ。

東洋経済から絶好調企業を先取り

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