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知名度の低い小型株が好パフォーマンスの理由

崩れたマザーズ銘柄とは対照的

岡村 友哉
(写真:Graphs/PIXTA)

 先週の東証1部の値上がり率トップは保土谷化学工業(4112)だった。7月31日に発表した第1四半期の営業利益は、前年同期比比6.9倍の13億円。通期の営業利益予想13億円を開始3カ月で超過してしまった。この好決算は株価にとってインパクト十分で、同社の先週の週間上昇率は46.6%だった。

 同じように東証1部の値上がり率上位を5位まで見てみると、2位が日本金属(5491)で週間上昇率は27.2%、3位ルック(8029)が同23.8%、4位イソライト工業(5358)が同23.5%、5位新光商事(8141)が同23.0%。この5銘柄のすべてが決算を材料に買われたという共通点がある(ルックに関しては中間期業績予想の上方修正)。個別の決算プレー(決算を理由に売り買いされること)は健在といえそうだ。

 ちなみに、先週の値上がり率トップ10まで見ても、伊藤忠商事とファミリーマートによるTOB実施で急騰したポケットカード(8519)を除き、すべて先週決算発表した銘柄である。まったくもって、「●●●さんがツイッターで盛んに買いあおっていたから上がった」というようなお寒い理由で上がったわけではない。

 先週の東証1部値上がり率上位の5銘柄には、こんな共通点もある。まず、いずれも小型株である。時価総額で最大の保土谷でも8月7日終値ベースで586億円。いちばん小さいイソライトで同124億円である。また、いずれもPBRが低いいわゆるバリュー株(割安株)である。先週あれだけ急騰しても、日本金属はようやくPBR0.87倍、ルックは0.66倍といった具合。小型で割安放置という銘柄は今でも日本中にゴロゴロしており、そういった銘柄が今回の決算発表シーズンで動いているのが特徴である。

 小型で割安に放置された株は、大型株や人気銘柄ばかりを調査する証券会社のアナリストにとって盲点である(日本はアナリストの絶対数が少ないため、そこまで手が回らない)。これも、先週の値上がり率上位の5銘柄の共通事項(当然だが)。たとえば、保土谷、日本金属をカバーしていたアナリストは1社だけだし、ルック、イソライト、新光商事に至ってはゼロ。どんな数字が出ればサプライズなのか、その目安がない。さらにいえば、サプライズで株価が直後に上がったとして、どこまで株価が上がったら上値目標に達するのかその目安もない。誰も目標株価を設定していないのだから。

 目下の決算発表シーズンに合わせ、個人投資家に人気のマザーズが調整していることも「小型・割安・低知名度」銘柄の決算プレーに拍車をかけている部分はあるだろう。8月に入った途端、東証マザーズ指数が今年最大となる3.95%安となった。すかさず翌日はリバウンドしたが、どうもすっきりしない。

東洋経済から絶好調企業を先取り

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