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「復権」遂げる感染症薬大手&バイオベンチャー株は?

MERSやデング熱など感染相次ぐ

蚊を媒介とするデング熱は日本国内で海外渡航歴のない人の感染も確認された(写真:Flatpit/(PIXTA〈ピクスタ〉)

 米バイオベンチャーのギリアド・サイエンシズ社の勢いが止まらない。同社はカリフォルニアを拠点とする世界2位のバイオ製薬会社だ。1987年の創業以来、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、インフルエンザ、B・C型肝炎といった感染症治療薬を相次いで開発してきた。特に、「タミフル」など抗ウイルス剤では世界市場を席巻。現在はバイオベンチャーから大手製薬メーカーに飛躍しつつある。

 最近は同社のC型肝炎治療薬「ソバルディ」が今年5月から国内で承認を取得。同薬を配合する「ハーボニー」も7月に厚生労働省から製造販売承認を取得、薬価収載を経て9月にも発売の見込みだ。

 同タイプの薬剤はブリストル・マイヤーズスクイブ社(「ダクラタスビル」、「アスナプレビル」)からも発売済みだ。しかし、ギリアド社製品群のC型肝炎ウイルスに対する効果は既存薬に比べ際立って高く、市場を席巻するのは確実である。

 新型のC型肝炎治療薬の登場までは従来、インターフェロンが治療に用いられてきた。だが、インターフェロンによる治療はうつ病などの深刻な副作用があり、「脱インターフェロン治療」が課題だった。

 ギリアド社のソバルディとハーボニーはC型肝炎による肝がんなどのリスクを大きく低減する。同薬は世界各国で2013年から発売されており、売り上げ合計は1兆円規模に達する。国内でも初年度から売り上げが1000億円を突破するとの見方もある。

 一方、日本の感染症治療薬は、医薬品の分野で抗生物質などを中心に数少ない「お家芸」の一つだった。セフェム抗生物質や合成抗菌剤では日本製品が世界市場を支配。かつては、国内に藤沢薬品工業(現アステラス製薬、4503)、富山化学工業、第一製薬 (現第一三共、4568)塩野義製薬 (4507)杏林製薬(現キョーリン製薬ホールディングス、4569)など有力企業がひしめいていた。

 新型C型肝炎治療薬の開発でも大きな力を発揮した国立感染症研究所など、公的な研究機関も存在感を発揮。日本の感染症新薬の開発体制は産・官が連携していたこともあり、世界に誇るべきレベルの高さだった。

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