日経平均は1万3000円台まで下落の可能性も否定できない

ニッセイ基礎研の井出チーフストラテジストに聞いた

松崎 泰弘
日本株相場は26、27両日の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に方向感の定まらない展開が続く(撮影:尾形文繁)
日経平均は15日に急反発した後、1万6000円を挟んで方向感の定まらない展開が続く。今後の相場はどう推移するのか。ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストに聞いた。

日経平均株価は年内に1万3000円台までの値下がりもありそうだ。あくまでも「条件付きのメインシナリオ」だが、同水準までの下落も想定しておいたほうがいいだろう。

 「条件」とは米国の景気後退だ。同国の景気先行指数は足元で伸びが鈍化。2016年のうちにピークアウトする公算が大きい。同指数は1960年以降、右下がりになると平均して9カ月後に景気後退局面入りしている。つまり、このままだと、2017年のいずれかのタイミングで後退期に入る可能性があるというわけだ。

 ドルや米国株式は景気後退に対して早めに反応するだろう。経済状態が悪いとなれば、同国の連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切るとしてもせいぜい12月に1回だけ。年内は見送るケースもありうる。これに伴ってドル安観測が台頭すれば、日本企業も業績見通しを引き下げざるをえない。

 来17年3月期の期初段階では「前期見込み比横ばい、ないしは2%の微増益」といった予想が出てくるだろう。今のところ、減益計画を公表するほどの弱材料も見当たらないからだ。

 問題なのは先行きである。第2四半期累計(4~9月)決算公表時には減益見通しへ下振れするとみている。その時点でのドル・円相場の前提は1ドル=110円前後だろう。

 今16年3月期のドル・円相場の平均は1ドル=120円程度で着地しそうだ。試算によると、1円の円高で企業の一株利益(EPS)は16.2円減少。つまり、110円まで円高に振れると、来期のEPSは162円押し下げられる。今期のEPSは約1200円程度。162円のマイナスになれば、EPSの減少率は13.5%。来期は2ケタ減益になってしまう計算だ。

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