高配当利回り株は、まだまだ買える!

マイナス金利のプラス効果はこれからだ

清水 洋介
マイナス金利の効果はこれから?(撮影:大隅智洋)

 上海で開催された20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)を終え、ようやく経済対策などに期待する動きになった。しかし、株価は戻り切らないという雰囲気である。

 2月から日本銀行による「マイナス金利」が実施されているにもかかわらず、株式市場では反応は鈍く、逆に銀行株などが売られるということになっている。マイナス金利に対する市場の評価は悪く、新聞、テレビの世論調査でも、「評価する」と言う人よりも「評価しない」と言う人が圧倒的に多い。「マイナス」というイメージが独り歩きしているような感じだ。

 しかし、1980年代のバブルは低金利がもたらしたわけであり、当時の意識からすれば、銀行にとってもわれわれ投資家にとっても、「マイナス金利」はまたとないチャンスのはずだ。本来であれば、銀行は貸し出しが増加、企業は有価証券や土地への投資、いわゆる「財テク」をして収益が向上してもおかしくはない。そうなれば賃金が増え、交際費などの消費が増えることで需要が増える。さらに、設備投資が増え、景気も好転し、コストプッシュ型ではなくディマンドプル型のインフレになるはずである。

 しかも、銀行が日銀に預けていた金利が一部でも0.1%からマイナス0.1%になると、銀行は日銀に預けることで確実に0.1%のリスクを負う。これは銀行のリスク許容度が、日銀に預けてある0.1%分だけ増えるという考え方もできる。つまり、日銀に預けて0.1%減価するのであれば、最大期待損失が0.1%程度のものに対しての投資も許容されるということになるのではないだろうか。

 高配当利回り銘柄を組み合わせれば、0.1%以上の利回りが期待される。筆者が証券会社であれば、地方銀行など向けにヘッジ付きでリスクの少ない投資信託の組成を考える。

マイナス金利に対する誤解

 週末の新聞では、銀行の貸出金利や運用金利が低下し、収益が減るので預金金利が下がると書いてあった。しかしこれは間違いで、保険会社などと同じで運用収益が「減ると困るから」調達金利である預金金利を引き下げるということであり、銀行の収益に合わせて預金金利が決まっているわけではない。収益に合わせて決まっているのは株式に対する配当であり、預金金利ではないのである。

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