割高と割安の狭間でフェアバリュー探る

相場も「三寒四温」で春の訪れか

古庄 英一
高値圏を維持していたトリドールは2月月の客数減に敏感に反応して売られた。連想は他の外食にも働く可能性も(撮影:今井康一)

 米国2月雇用統計は、日本時間の4日夜発表。賃金の伸びが焦点の一つで、2度目の利上げ時期にも影響を与えるので大注目の株価材料だ。金利見直しの判断は、今月15~16日に開かれるFOMC(連邦公開市場委員会)の場で示される。

 マーケットの見方は分かれており、先物筋は、為替と株式のポジションをいったんニュートラル(中立)に戻す動きが活発化すると見込まれる。すなわち来週のNY株式相場は、米国景気の現状を示すように「三寒四温」で、じわじわ春の訪れを実感させる展開となりそうだ。NY原油市況が1年1カ月ぶりの高値まで反発したのが、その兆しともいえる。

 次週は、10日がECB(欧州中央銀行)の定例理事会。追加緩和の拡大が発表されるとの見方が出ている。中国も国会にあたる全国人民代表大会が開かれ、財政出動による国内の民間設備投資と個人消費の拡大策が発表される公算が高まっている。欧州と中国の動きが市場の事前予想どおりであれば、連鎖的な世界景気悪化と世界同時株安への恐怖心は抑え込まれるだろう。

東京市場は狭いボックス相場か

 その前提で日本株の値動きを占ってみる。狭いレンジのボックス相場に終始するのではないだろうか。短期筋は、ここ1カ月間に逆行高を演じた銘柄は売りを仕掛け、割安感が漂う銘柄の下値拾いを活発化させてくると見ている。

 3月4日の相場で、売りを仕掛けられた典型が東証1部の値下がりランキング1位となったトリドール(3397)だ。4日終値は2162円で、前日比183円(7.8%)の下落。前日の3日に2月の月次売上高レポートをHP上にアップしたところ、これが寄り付きから売り材料視された。

 「丸亀製麺」の既存店単価は前年同月比105.0%と堅調だったものの、客数が同98.3%と昨年9月以来の減少となった。前月1月は客数が同103.8%と好調で、これを好感して株価は2月2日に2590円の高値をつけた。その後も高値圏を維持していたものの、客数減少で失望に近い利益確定売りが膨らんだ。

 他の外食チェーンで高値圏にある銘柄は、客足が鈍っているとの連想から売り先行の可能性がある。また「丸亀製麺」の客足鈍化が暖冬要因だったとすると、3月も厳しい見通しとなりそうだ。

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