春号読破で見つけた異彩企業「福岡中央銀行」という会社

あれから19年、74冊を読破した男の「深イイ話」ー(75)

渡部 清二
春号を読み終えこれで読破した四季報は74冊となった

 『会社四季報』春号を読み終わり、これで四季報読破は19年目、74冊となった。今は読み終わったあとの達成感に浸っているが、四季報読破の作業そのものは、いつものことながら非常にハードで、何よりも睡眠不足による眠気が一番つらい。

 ところが最近は、四季報を1時間から1時間半ぐらい読んだら15分ぐらい寝てしまうという方法を編み出したため、だいぶ効率が高まった。私が証券マンだったころは、眠気は気合で吹き飛ばすという風潮だったため、スペインの昼寝の習慣「シエスタ」などは呑気なものだと思っていたが、最近の研究で適度な睡眠が作業の効率を上げることが明らかになり、有名企業も「昼寝」制度を導入しはじめている。

 日本でも厚生労働省が11年ぶりに改訂した「健康づくりのための睡眠指針2014」の中で、「午後の眠気による仕事の問題を改善するのに昼寝が役に立つ。30 分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的」と明記している。これから四季報読破に挑戦する方は是非実践してみることをおすすめしたい。

東京エレクトロンは日本版「李克強指数」

 さて本題だが、読破したばかりの四季報春号から三つの話題をお伝えしたい。それは、1.全体の状況、2.春号から感じる今旬なテーマ、3.足元いちばん気になる「マイナス金利」での投資戦略だ。

 まず一つ目の全体の状況だが、【見出し】ランキングでは1位【最高益】、2位【上向く】、3位【連続最高益】と威勢のいいタイトルが並んでいるが、実際には売上高、利益の伸び率はともに3カ月前の新春号から大きく低下し、企業業績は鈍化している。

 特に日本の主要産業であり、かつ売上高および利益の絶対額が大きい「電気機器セクター(証券業界ではエレキという)」の今期業績は、3カ月前の「増収増益(=売上、利益ともに伸びること)」から、0.4%増収、8.8%営業減益という「増収減益(=売上は伸びるが利益は減少すること)」に転落している。

 企業の業績は、売上高・利益とも伸びる「増収増益」という好調な状態から、売上高は伸びても利益は減少する「増収減益」という業績の転換点を経て、売上高・利益とも減少する「減収減益」という業績悪化局面につながるサイクルがある。今期のエレキの数字を見るかぎりは、業績は転換点に差し掛かっており、普通に考えれば先行きは慎重にならざるを得ない。

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