知らないと損する「自己株買い」の効果

株価下落で急増中

会社四季報オンライン編集部

 会社が自社の株式を買い付けるのが「自己株買い」だ。自己株は1株当たり利益(EPS=当期利益÷発行済み株式数)を計算するときに分母の株式数から除かれる。このため、自己株買いはEPSの向上をもたらす一方、株価がEPSの何倍あるかを示す株価収益率(PER)は低下する。結果として割安感につながりやすい。とりわけ大量の自己株買いは、株式市場での需給改善への思惑から株価の上昇要因となりやすい。

 取得したあとに保有し続けている自己株は「金庫株」と呼ばれる。『会社四季報』では金庫株の保有株数や保有比率は株主欄の「自社(自己株口)」として掲載されている。

 相場の上昇局面では、株価上昇で自己株の時価も上がりやすく、自己株の有効活用に注目が集まる。

明暗分かれる株価の動き

 大量の金庫株は株式交換による企業買収に活用できる。会社が企業買収に意欲を示し、市場がそれを成長戦略として評価すれば、株価上昇要因となる。

 また、金庫株は市場に放出して資金調達に使うこともできるが、この場合は希薄化(EPSやPERの悪化)や需給悪化による潜在的な株価下落要因と受け取られやすい。そのため、株式市場では自己株は手元に金庫株として残しておくより消却したほうが、好感される。

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