株価絶好調、小野薬「オプジーボ」の薬価引き下げは本当か!

売れすぎ理由に厚労省が「後出しジャンケン」

新制度は「後出しジャンケン」?

 小野薬の「オプジーボ」には今後、2つの薬価引き下げが待ち受けているとみられる。1つは「ハーボニー」が対象となった「特例拡大再算定」だ。「特例拡大」は「想定以上に大型化した薬剤を対象にする」という意味。「再算定」は薬価をもう一度算出し直すということだ。

 厚生労働省は薬価の告示前、メーカーに対して想定される患者数や製造コストなどのデータを提出させる。それを基に薬価は決定されるが、想定していたよりも市場が大型化すれば薬価は見直されてきた。

 16年度の薬価制度改革では、「特例拡大再算定」について新しいルールが導入された。具体的には引き下げ率をさらに強化。薬剤の年間売上高が「当初予測の1.5倍以上かつ1000億円を超える」のケースで最大25%、「当初予測の1.3倍以上かつ1500億円を超える」のケースでは最大50%の引き下げをそれぞれ行う。そうなると、「オプジーボ」は1500億円超のケースの対象として、同制度の洗礼を受けることになるというわけだ。

 厚生労働省は新たな薬価引き下げ策も模索している。薬価に「費用対効果」を導入しようというものだ。抗がん剤分野では、延命効果などをコスト計算して薬価に反映させるという。

 この新制度導入については「『オプジーボ』がターゲット」との受け止め方が少なくない。ただ、製品が大型化したら価格を引き下げるのは、自由競争の原則から逸脱する行為。素晴しい新薬を開発して企業が営業努力をしても、それはむしろリスクに変わってしまうことを意味する。今回の新制度は高薬価の医薬品躍進に対する「後出しジャンケン」とはいえないか。

 小野薬はグローバルな投資家からすると、バイオベンチャー的な存在に過ぎない。特に海外の多くのヘッジファンドはそう位置づけている。それだけに、「オプジーボ」の価格引き下げが現実になるようだと、バイオベンチャー株物色の流れに大きな影響を与える可能性も否定できない。

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