日経平均が堅調推移でもやっぱり新興人気株の押し目買い

為替や原油次第はまだ続く

古庄 英一

 4月に入って2週間が経過。日経平均株価は2月以来となる1万5000円割れを懸念する声があったが一転して急回復した。熊本地震による企業業績への影響など心配事を週明けに持ち越す形になったが、何より円高が一服したことで、15日の日経平均株価の下げ幅は限定的だった。一時は1万7000円まで急接近したので来週こそ大台超えが期待される。はたして来週も日経平均は堅調に推移できるだろうか。

 カギは欧米の機関投資家が、債券より株式や商品といったリスク資産への配分を増やす動き(=リスクオン)を強めるかどうかに起因する。極端な円高に巻き戻さない限りは、海外ファンドが保有銘柄の組み込み対象としている銘柄は買い戻し姿勢が続くだろう。

 ところで日銀の黒田総裁は、NYのコロンビア大学で講演するなど今週は米国で精力的に活動し、マイナス金利導入の政策意図やその影響を自らの口で語った。14~15日にワシントンDCで開催の「G20財務相・中央銀行総裁会議」に合わせて民間人の有力な金融関係者と接触する機会を設けたのだ。講演内容は報道によると「日銀の金融政策が為替の誘導にあたらない」との立場を説明したそうだ。

 黒田氏訪米のタイミングで円高が一服したのは、潮目の変化を見通して利ザヤを稼ぐ為替ディーラーの競争心理を黒田氏がうまく突いたとも見て取れる。ということは、G20後の週明け18日は、材料出尽くしとなる。サプライズが起きない限りはもう一段の円安は期待しづらい。むしろ円高方向に巻き戻すことも考えられる。

 そうなると日経平均採用銘柄など為替敏感株は、日経平均先物や指数連動ETFの仕掛け売りに押される格好で上値は重たくなるし、新年度の決算見通しをめぐる弱気な見方が増えて反落する展開となるだろう。

 また、カタールのドーハで17日に開催される産油国会合の結果次第で、WTI原油市況がどう転ぶかも重大な関心事となっている。新年度入りでアク抜け期待が高まる石油元売りや大手化学メーカー株は下値から勢いよく戻しており、このモメンタム(勢い)はホンモノなのか試される。

 鉄鋼や海運、商社など資源関連は値動きがどう転ぶか予断を許さない。天然資源の市況に左右されやすい銘柄群の物色は、新興国経済の実態をマーケットが十分に織り込んだ段階が訪れるまで避けたほうがよさそうだ。

 結局のところ9年ぶり高値のマザーズ市場が活況なように新興の人気株への押し目買いが有効だ。また主力株に触手を伸ばすのであれば、バリューとグロース両方をバランスよく「バスケット買い」する手法がリスク軽減につながるので得策と思われる。

 ちなみに18日の週で、セクター分析の参考となる決算発表銘柄があるので参考にしていただきたい。19日=不動産ファンドのいちごグループホールディングス(2337)と建設用鋼材の東京製鐵(5423)、20日=産業用ロボットの安川電機(6506)、21日=ネット専業大手のサイバーエージェント(4751)。これらが決算発表を素直に好感して上昇したときは、ライバル銘柄も強弱まちまちだろうが値上がりすると見込まれる。

(『株式ウイークリー』編集長)

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