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決算前に手仕舞い、発表後に仕込む

頭と尻尾はくれてやれ

古庄 英一
三菱自動車の燃費不正問題で謝罪する相川哲朗社長(撮影:風間仁一郎)

 28日木曜日の昼時に日銀の金融政策決定会合の結果が明らかになるはずだ。22日は、後場寄りからその中味をめぐる思惑買いで「メガバンクや大手不動産株が緩和効果を織り込む展開」(中堅証券投資情報部幹部)。為替相場が円安にやや振れていることもあり、市況関係者は久々に安堵した表情を見せた。

 それでも九州中部を襲った地震の影響は心配だ。とりわけ九州を玄関口にして来日する東アジアの観光客の減少は気がかりだ。クルーズ船で博多港などを訪れる中国のツアー客のキャンセルが相次ぐとなると、地方活性化のカギを握る地場のインバウンド銘柄は洗礼を浴びる。西日本や北陸で展開する流通サービス大手の株価は高値圏にあったので、4月の月次営業実績の発表がある5月上旬より先んじて売られる公算があることを念頭に置きたい。

 一方で1ドル110円超の円安モードに突入すると、高値圏にあるインバウンド銘柄から下値圏にある輸出関連株に資金が大きくシフトすると見込まれる。日経平均株価は今年1月7日以来となる1万8000円台に乗せる場面が訪れてもおかしくない。三菱自動車の燃費不正問題の影響が波及しないマツダ(7261)ダイハツ工業(7262)は、27日が2016年3月期決算発表日だ。決算発表の中味を織り込んでから拾ってもよいのではないだろうか。

 さらに市場では、震災復旧を含めた補正予算や消費増税見送りなど、政治的な思惑も渦巻き始めている。

 たとえば4月20日に大幅減益の慎重な新年度予想を発表した安川電機(6506)。発表翌日の21日こそ失望売りで大幅反落したが、22日は下げ止まって取引が始まり、後場寄りから買い先行で好反発した。産業用ロボットを手掛ける根強い人気の国策銘柄だ。同社の新年度想定為替レートは1ドル110円。この為替レートより実勢は円高なのに22日に好反発したのは、一過性の買い人気か。それとも中長期視点での底値買いが入ったのか、相場全体の基調を占う上で来週の値動きに注目したい。

 もっとも安川電機に限らず「各社とも決算数字は保守的だろうから発表で急反落するリスクがある。発表前に手仕舞って、織り込んでから仕込むのが得策」(中堅証券投資情報部幹部)との声もある。一難去ってまた一難の相場づきは続きそうだ。配当や優待狙いの長期保有の銘柄でなければ「頭と尻尾はくれてやる」腹づもりで対処したほうがよいだろう。

(『株式ウイークリー』編集長)

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