あえて今、逆風下の電子部品株に注目する理由

今期は慎重計画が多いが…

清水 洋介
アイフォンの減速や円高など、逆風下にある電子部品メーカー(撮影:梅谷秀司)

 大型連休前の4月28日、日銀の金融政策決定会合で追加緩和が見送られたことで、日経平均株価は大幅に下落した。しかし、前回述べたように、仮にちょっとした追加緩和があったとしても、結局は売られていたのではないかと思う。

 大型連休を控えて売りたい投資家や、追加緩和がなかったら一気に売ってやろうと考えていた向き、追加緩和があったとしても売ろうとしていた投資家が一斉に売ったため、大きな下げとなったものと思われる。

 今週も企業の決算発表が出そろってくるタイミングでもあり、決算動向を織り込んでいるのか気になるところだ。しかし、すでに大きく株価が下落している銘柄もあり、ある程度は織り込まれているものと考えている。

 持ち高調整は、大型連休を控えていたことである程度は終わっている。特に、為替の影響で芳しくない決算を発表しそうな企業に関しては、すでに業績悪化を織り込んでいるものが多いと思われる。このような状況で、為替が円高にならなければ、売られすぎた銘柄の中には出尽くし感から買い直されるものも出てきそうだ。

ドル安も進まない?

 実際に為替の影響があるかないかということよりも、円高=株安=景気悪化という図式が成り立っており、芳しくない決算も「為替の影響」が大きく取りざたされそうだ。

 ただ、週末の米国の為替の動きを見ると、雇用統計の数字がいま一つよくなく、利上げが遠のいたという雰囲気の中でも、ドル安が進むことはなかった。そして、ドル安にならない割には、米国の株式市場はしっかりとしている。まだ今後の動向も見てみなければならないが、米国での利上げ見送り、日本の追加緩和見送りという状況でも、ドル安=円高は織り込んだと見てもいいだろう。

 円安誘導は牽制されているものの、伊勢志摩サミットが終われば、再び日銀の追加緩和、米国の利上げの有無が取りざたされそうだ。原油や資源価格の落ち着きを見ていると、米国の利上げが期待される状況でも、新興国経済への影響も徐々に織り込まれていると思われる。そのため、リスク回避の流れからの円高ということにもなりにくいだろう。

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