米FRB議長「緩やかな利上げ想定」、時期に関し言質与えず

イエレン議長講演

ロイター
6月6日、イエレンFRB議長は前向きな国内景気の勢いがマイナス要因を上回っており、緩やかな利上げを想定していることを明らかにした。(2016年 ロイター/Charles Mostoller)

[フィラデルフィア 6日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は6日、年初に見られたリスクが和らぐ中、前向きな国内景気の勢いがマイナス要因を上回っており、緩やかな利上げを想定しているとの認識を示した。

議長は米景気先行きに関して明るい見方を示し、利上げ継続の方針を維持したものの、利上げ時期に関しては手掛かりをほとんど示さなかった。

伸びが急減速した5月の米雇用統計をめぐっては、失望を誘う内容で注視する必要があるとの考えを示したが、「単月のデータを過度に重視すべきでない」と強調。労働市場に関する他の指標は、よりポジティブな内容になっているとした。

5月の雇用統計は「驚き」としながらも、経済指標は中銀の中長期的な見通しを変える場合に限り、金融政策にとり意味があると説明した。

議長は自身の見通し変更を迫られるような想定外の事態が起こる可能性はあるとしたが、米景気に対し総じて明るい見方を表明。米経済に対するリスクとして需要や生産性の鈍化、インフレ、海外リスクの4つを挙げたが、いずれも重要視しない考えを示した。

その上で「想定通り、労働市場が力強さを増しインフレが2%目標に向けて前進する状況と今後入手する指標が整合すれば、フェデラルファンド(FF)金利を一段と緩やかに引き上げることが適切となる公算が大きい」と述べた。

相殺する力が働く中で「雇用の伸びやインフレ加速を下支えする前向きな勢いが、マイナスの勢いを上回り続けると考える根拠がある」と分析。そのため「経済拡大が続き、労働市場がさらに改善して、国内総生産(GDP)も緩やかな伸びを示すと予想している」と語った。

議長は先月27日、今後数カ月での利上げがおそらく適切になるとの見解を表明。この日は対照的に、利上げ時期に関する具体的な言及は避け、慎重に言葉を選んだ様子がうかがえた。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)前にFRB当局者が公の場で発言するのは、今回の議長の講演が最後となる。

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