6月後半に優良中小型株への投資チャンス到来も

13日は軒並み値下がりしたが…

岡村 友哉
13日には優良中小型銘柄の反動安を狙ったカラ売りが活発化?(写真は本文と関係ありません、撮影:尾形文繁)

 眠っていた“リスク”が一斉に目を覚ます、そんな週の幕開けになった。Brexit(ブレクジット、英国のEU離脱)懸念を引き金に強まる「欧州株売りとユーロ・ポンド売り」。リスクオンのシンボルだった原油価格も1バレル=50ドル到達で頭打ちの気配を醸し出している。原油価格の回復そのものが一部シェール企業を復活させ(リグ稼働数が増加基調)、これが今度は同価格の下げ理由に転嫁され始めた。

 ドイツ、英国、日本など主要国の10年債利回りが過去最低に低下している現象、そして、ボラティリティインデックス(VIX)の久々の急騰(3日の13.47ポイントから10日には17.03ポイントまで上昇)。これらが示唆するのは「質への回避」としか形容しようのない動きだ。質を求めたときに選ばれる通貨が「円」であることは誇らしいのだが、円高は「日本株売り」につながる。

 週明け13日の日経平均株価は前週末比582円安。値上がりした東証1部銘柄は全体の2%と、ほぼ壊滅状態だった。ただ、その割には東証1部の売買代金はわずか1兆8518億円余りにとどまり、「もうダメだ」なるセンチメントから持っている株を売る投資家が急増したとは到底いえない売買ボリュームだった(いつもと変わらない薄商い)。

 先物についても日中の出来高は4万枚強の水準。下がったときの業界の常套句である「先物に仕掛け的な売りが入った」ともいえる状況ではなかった。「下がったら買いたい!」と思っている投資家だけは「この程度の押し目では存在しない」が正解であり、逆張りで買い機会を待つ参加者がいつもどおり乏しい中、「外部環境に逆らう術もなく水準を低下させただけ」という雰囲気だった。

 現物株がほぼ全部安の中で、値下がり率上位ランキングにははっきりした特徴があった。前週10日まで「優良株」といわれていた中小型銘柄がやたらとランクインしていたのだ。たとえば、10日に年初来高値をつけていた銘柄で見ると、たとえば、ブイ・テクノロジー (7717)。13日には7.6%安と大幅に値下がりした。ほかにもアイロムグループ (2372)の9.3%安、六甲バター (2266)の6.3%安、IBJ (6071)の6.9%安など、幅広く急落銘柄が生まれた。

 これらの10日高値の銘柄に共通するのは、上昇過程で「(国内)機関投資家が買っていたのではないか?」と思いながら見ていた市場参加者が多いことだ。今週に入って、いろんなリスクが牙をむき始めている感がある中、「機関投資家が高値銘柄を利益確定で売却しているのでは?」といった解釈になりがちな現象である。

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