来週は112社が決算発表、内需系の好業績株を狙う

リバウンド銘柄には早くも買い疲れが

古庄 英一

 欧州の民間金融機関を大量にカラ売りしたとのうわさが出ている渦中の人物は、その健在ぶりを誇示した。来月86歳を迎える“伝説の相場師”ジョージ・ソロス氏が6月30日、ブリュッセルの欧州議会でスピーチをした。英国の国民投票の結果を受けて「世界の金融マーケットに解き放たれた危機は2007年から08年に匹敵する重大さだ。蔓延しているデフレ基調が強まる」と含蓄のある認識を示した。

 ドーバー海峡を挟んだロンドンでは同じ日に、英イングランド銀行のカーニー総裁が、利下げと量的緩和の早期実施を示唆した。こうした欧州金融界の要人発言が相次いだことで、リーマンショック級の金融パニックはひとまず収まった格好だ。

 ソロス氏は「欧州が強くなる奇貨となればよい」とBrexit(=英国のEU離脱)を前向きにとらえる発言もしており、EU解体ではなく結束の流れが形成されるのであれば、「相場へのマイナス影響は最小限度にとどまる」との期待感が相場を下支えした。

 来週は、世界的な景気後退懸念がささやかれる中で、米国の国内マクロ指標に注目が集まる。NY市場は4日が独立記念日で休場となるが、5日以降はISM景況指数と6月雇用統計が発表される。

 ここを無事に乗り切れないと、高値圏の米国主要株価指数は大幅な調整を覚悟せざるをえず、その余波は東京市場にも波及する。売られすぎ水準からリバウンドしたものの早くも買い疲れが目立つ銘柄は多い。週明け早々に持ち高調整の売りで値を消す展開もありうる。転ばぬ先の杖。早手仕舞いが無難だろう。

 一方、東証では決算発表ラッシュを迎える。来週発表を予定する企業は、11、2、5、8月が決算期の計112社(東証HP、6月16日現在)。デフレや円高など“不況”をバネに集客を増やす内需系の消費関連銘柄が大半だ。

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