インバウンドを凌駕する「越境EC」相場がやってくる!

あれから19年、75冊を読破した男の「深イイ話」(87)

渡部 清二
訪日外国人数はなお右肩上がりだがかつてのような高額品の爆買いは下火に。それを補うのが越境ECだ(撮影:尾形文繁)

 8月の株式相場は、東証1部の月間出来高がアベノミクス以来、最低水準という閑散相場となった。同月開催のリオデジャネイロ五輪では日本代表選手団が過去最高となるメダル数41を獲得する大活躍を見せ、閉幕式では安倍晋三首相がスーパーマリオブラザーズの「マリオ」に扮して世界を驚かせるなど、大いに盛り上がったのとは対照的である。

 ネット上では「安倍マリオ」を見た世界の多くの人々が「日本に行きたくなった」とコメントしており、「2020東京」に向けて訪日外国人がさらに増加することが期待される。

 さて足元の訪日外国人だが、1ドル100円前後の円高は気になるものの、7月は229.7万人(前年同月比19.7%増)となり、単月としては過去最高を記録し、勢いは衰えていない。特にクルーズ船などで大挙して押し寄せる中国人観光客が過去最高を更新している影響は大きい。しかしながら株式市場では、「インバウンド」や「爆買い」のテーマは、すでにお祭り相場を終えて新鮮味がなくなっている。以下の表をご覧いただきたい。

 これは「インバウンド」という言葉がちまたでちらほら出始めた2014年4月末を起点に、いわゆる「インバウンド銘柄」の高値までの上昇率と、その後高値から8月29日終値に至るまでの下落率をまとめた表である。

象印マホービン(7965)寿スピリッツ(2222)のように、高値から調整していても、それなりに株価がしっかりしているものもあるが、ラオックス(8202)は株価10倍以上に爆騰のあと、高値から90%近く下落。コメ兵(2780)や松屋(8237)に至ってはスタート地点以下の水準まで下落している。

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