「弱気派」が圧倒的なのに1万7000円回復した日経平均の怪?

信用買い残は増えないまま…

岡村 友哉
1万7000円回復でも「なんか高くない?」と思っている投資家が少なくなさそう…

 日経平均株価が週明け5日に1万7000円台を回復した。久々の日経平均1万7000円台……これを見ると、筆者はすぐに「なんか高くない!?」と思ってしまう。根本的に相場感のデフレマインドを全身に宿している筆者の悪癖なのだが、どうやらこの感覚は自分だけが持っているわけでもないようだ。

 「日経平均1万7000円台を9月前半につけることは無理だろう」なる市場参加者の相場感は、日経平均のオプションの建玉からも読み取れた。今週末9日のSQ(特別清算指数)算出を前に、建玉残が特に積み上がっていたのは権利行使価格1万7000円のコール約2.1万枚、1万7500円コールの約1.9万枚だった。

 コール(買う権利)の出来高が増えると、日経平均に対する先高期待の表れと解釈されることが多い。ただ、一時的にそうした出来高が増えることはあっても、建玉として残っているものはオプション売りのポジションが多いと想定される。これは(プットも同様だが)、プレミアムが安いときに売り、SQまで当該行使価格に日経平均が到達しないことでプレミアム分を手に入れることを狙った投資家のポジションである。

 注目された先週末2日の米雇用統計は市場予想を下回る弱い数字だった。弱気マインドに侵食された筆者は、「9月利上げ無理→ドル売り・債券買い」の初期反応は理解できた。ただ、イベントトレードが一巡した後に「ドル買い・債券売り」に急変化した動きはいまだにうまく後講釈すらできない。

 為替の円安にツレて同日の夜間の日経平均先物は1万7170円まで上昇した。弱気派にとっては釈然としないうえ、不愉快な夜になったことは容易に想像ができる。明確な理由づけさえできないまま、コール売りの買い戻しや買いたくもない日経平均先物を買わされる(デルタヘッジ)という最悪なトレードを迫られたのだから……。

ページトップ