ドイツ銀問題に左右される展開続く=今週の米株市場

米司法省、ドイツ銀に制裁金

ロイター
9月30日、翌週の米国株式市場では、モーゲージ担保証券(MBS)の不正販売問題に絡み、米司法省から巨額の支払いを要求されているドイツ銀行の問題の行方が株価を左右しそうだとみられている。ニューヨーク証券取引所で9月撮影(2016年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 30日 ロイター] - 3日から始まる週の米国株式市場では、モーゲージ担保証券(MBS)の不正販売問題に絡み、米司法省から巨額の支払いを要求されているドイツ銀行の問題の行方が株価を左右しそうだ。

米司法省が140億ドルの制裁金支払いを求めていることが明らかになり、ドイツ銀行の米国預託証券(ADR)は大幅に下落、29日には過去最安値を記録した。しかし、30日にAFPが関係筋の話として、制裁金を54億ドルに大幅に削減することで合意に近づいていると報じたため、ADRは過去5年で最大の上昇となった。

また、モルガン・スタンレーのアナリストは、ドイツ銀行が約60億ドルを支払うことで和解する可能性があるとの試算を示している。

米株市場はここ数日、ドイツ銀行の株価の動きに追随しており、今後もそれが続く可能性が高いとアナリストらはみている。

ドイツ銀行の時価総額は180億ドル程度で、米銀のバンク・オブ・アメリカ(1550億ドル)やシティ(1330億ドル)と比べればかなり小さい。しかし、国際通貨基金(IMF)は6月、世界の大手金融機関との取引関係を考えると、ドイツ銀の問題はより広範な金融システムのリスクになり得ると指摘している。

グローバル・マーケッツ・アドバイザリー・グループのシニア・マーケット・ストラテジスト、ピーター・ケニー氏は「おそらく数週間は、投資家が望むような明確さは得られないだろう」と述べた。

一方でAFPの報道は、今後数日で合意が発表されると伝えている。

ただアナリストらは、この問題を2008年のリーマンショックと比較するほどではないとみている。ドイツ保険大手アリアンツのエコノミスト、エラリアン氏は「ドイツ銀はリーマンとは違う。世界経済が突然止まってしまった2008年のような事態に陥る恐れはないだろう」と話す。ただ、懸念されるのは、一部の欧州銀行に依然として脆弱(ぜいじゃく)さが残っていることや、欧州経済にとってさらなる逆風になることだという。

前週のS&P総合500種指数は上昇したが、ドイツ銀をめぐる懸念から銀行株指数は26日と29日に大幅安となった。ウェルズ・ファーゴの最高経営責任者(CEO)が口座の不正開設問題をめぐって議会で追及されたことも、銀行株の下げ材料となった。

フランクフルト株式市場は、3日は祭日のため休場。

米連邦準備理事会(FRB)幹部らの講演にも注目が集まるが、最大の関心は7日のフィッシャー副議長の講演に向けられている。

また、同じく7日に9月の米雇用統計も発表される。

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