意外に悪くない中国景気

輸出数量の伸びは増加トレンド入り

新見 未来
最近発表になった中国の景気指標は、底堅さを示す数字が相次いでいる…(撮影:Leon Suen)

 中国経済をめぐっては、「減速に歯止めがかからないのではないか」とみられていたが、このところ発表されている景気指標は意外に悪くない。特に同国製造業の景況感が上向きつつある。9月の国家統計局発表の製造業PMIは50.4。2カ月連続で景気判断の分かれ目である50を超えた。同国の製造業景気が上向きつつあることを示している。同数値は15年以降、49.0~50.2の範囲で推移していた。8、9両月の50.4は14年10月(50.8)以来の高水準だ。

 国家統計局発表のものに比べて調査対象に中小企業を多く含む、財新・マークイット発表の製造業PMIを見ても悪くない。2015年3月以来50割れで景気悪化を示していたが、この7月以降は回復。7月50.6、8月50.0、9月50.1とやはり50以上の数値を維持している。

 大企業、中小企業を問わず、中国製造業の景況感が好転している背景には、①最近のインフラ投資増加(1~8月のインフラ投資は前年比19.7%増)、②住宅価格値上がり(主要4都市の住宅価格は7月時点で27%上昇、70都市の平均でも6%上昇)、③金融緩和効果、に加え、自動車減税の打ち切りを前にした駆け込み的な自動車販売増など一時的な要因もあるとされる。

 9月分の経済指標は13日に貿易統計、14日に物価統計、10~15日にマネーサプライ、銀行貸出、19日に鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資が発表される。19日の7~9月GDP統計にも注目だ。最近の景気指標好転が自動車の駆け込み販売など一時的なものか、それとも持続性があるのか、といった点について、これらの指標を通して見極める必要がありそうだ。

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