秋は「企業ミュージアム」から銘柄物色

スケジュール=11/7の週の話題

古庄 英一
企業とゆかりの深い美術館は全国に想像以上に存在する(写真はDIC川村美術館、ino masa / PIXTA)

 11月最初の本稿は、3日が「文化の日」だったので、企業ミュージアムを調べて物色の材料になるかを調べてみた。すると、筆者が実際に訪れたり、テレビや新聞・雑誌で見聞きしたもの以外に、全国には実に多くの企業ミュージアムがあることを知った。

 以下で取り上げる施設は、その一部に過ぎない。上場している本体と、資本や業務上のつながりは直接ない非営利財団法人の場合が多い。それでもイメージ向上や収益貢献を期待されており、本体から資金援助を受けている場合は少なくないと目される。本体でも“資金回収”の目的を兼ねて、施設の存在をアピールしようと広報部署が工夫を重ねていて、株主優待などIRにも関係がある。なお以下は、国連の「産業遺産」や文化庁といった公的機関が認定した建造物、社会見学が主な展示施設は対象から外しておいた。

 まず企業名がそのまま“冠“され、収蔵品や特別展示の質量ともに高水準の企業ミュージアムとなると、読者諸氏も一度は訪れたことがあろうあの場所この場所となる。まずは東京・京橋のブリヂストン美術館だ。

 ビルは老朽化で建て替えとなり1年半前に休館している。2019年秋オープン予定とのことだ。これに次ぐのは、出光美術館、サントリー美術館だろう。また西洋印象派の巨匠の展示が多いことで、ブリヂストン美術館と肩を並べるのはポーラ美術館だ。箱根観光の定番スポットとして海外の来館者が増えている。

 企業名の“冠“はないものの、これら以外にも創業者の蒐集、展示の域を超え、文化施設として知られるのは、五島美術館、根津美術館、博物館明治村、逸翁美術館、大和文華館だろう。

 この5施設に共通するのは民間で鉄道や不動産・流通業など一大グループを興した創業者(東京急行電鉄、東武鉄道、名古屋鉄道、阪急阪神ホールディングス、近鉄グループホールディングス)らの遺産の保存がきっかけで設立されたものだ。詳しくはホームページに掲載されているが、文人のコレクターとしても超一流であったことがわかる。

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