オウチーノ社長に直撃、クックパッド穐田氏によるTOBの真意

モンゴル債権回収にも言及

島 大輔
TOB(公開株式買い付け)に対する井端純一社長の全持ち株応募と、その後の第三者割当増資により、クックパッドの現任執行役である穐田誉輝氏が過半数を占める大株主となることが予定されるオウチーノ。来年3月の株主総会での井端社長の交代も、同時に発表された。株価は発表後、4営業日連続ストップ高となっている。これらの経緯について、井端社長に聞いた。

ーー穐田誉輝氏への自身の持ち株売却と、第三者割当増資を決めた経緯は?

 そもそも2004年にオウチーノの前身となるHomePLAZA(ホームプラザ)を立ち上げた際、不動産会社と購入者の情報が非対称になっている新築住宅市場の構造をなんとかよくしたいとの思いがあった。それはある程度うまくいき、今では購入者側がそれなりの情報を入手したうえで住宅を選ぶのが当たり前になってきた。

 また、当時の日本の住宅市場は新築一辺倒で、中古住宅が見捨てられがちだった。これは戦後の住宅不足からとにかく住宅を供給せざるを得なかった日本固有の事情を考えると仕方がない面もある。が、中古物件が増える一方で人口が減少する時代にこのままでいいのだろうか。先進国を見ると、政策として新築の供給をコントロールし、中古をリフォームして住むのが当たり前となっている。

中古流通の定着に一定の道筋

 そこで、「自分がやるべきことは、中古流通をほかの多くの先進国並みに定着させることだ」との思いから、08年に中古住宅のプラットホームサイトを立ち上げた。そうした取り組みを続ける中、最近は中古に違和感を持たない若者が増えるなど、中古住宅やリフォームがようやく定着してきた。自分のやるべきことにそれなりに道筋をつけたとの達成感はある。

 13年末に東証マザーズに上場してから、社内に後継者を育てようと事業を任せるよう意識してきた。人材集約型の仕事なので、人材力を高めることがリクルートなど業界の巨人に立ち向かっていくためには必要不可欠だ。しかし、社員は皆それなりに頑張ってくれたものの、なかなか思うようにいかないこともあった。

 後継者をどうしたらいいのかという悩みもあり、昨年くらいから資本提携や経営体制の入れ替えを考えていて、何人かの方に相談していた。

ーーその中の一人に、穐田氏がいたということか。

 穐田氏が社長を務めていた時代にカカクコムと不動産サイトの口コミ機能で業務提携をしていたことがあり、もともと知り合いだった。そうしたご縁もあって今年9月に久しぶりに一緒に食事をした。その中で、「これからは中古住宅・リフォームが日本の住宅市場の主流になっていく」といった考えをお話したところ、われわれの業務に関心を持っていただいた。

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