唯一の「転ばぬ先の杖」、VIX指数に注視を

心中穏やかならぬ相場

古庄 英一
来週に終盤の山場を迎える決算発表も力学では米大統領選のほうが上(wavebreakmedia / PIXTA(ピクスタ))

 米国大統領選の行方が混沌としたままで、暴落懸念から心中穏やかではない。国内の市場関係者が唱える「年末高」は、クリントン候補の勝利と12月の米国利上げによる円安、早期解散・総選挙の“3点セット”が前提条件。その一つ目が来週試される。

 「仮にトランプ候補が勝利すると12月の利上げも見送りとなる可能性はある」(中堅証券投資情報部幹部)。

 つまり3点セットの前提が一気に崩れてしまうと、急激な円高となるかもしれない。そもそも自由貿易体制や新興国との関係といった不確実性が極限まで高まることを市場関係者がどのように受け止めるのか、想定外のリスクを覚悟しなければならない。

 大国だけに結果が判明するまで時間がかかる。日本のように数時間後に判明することはありえない。それでも日本時間の9日に出口調査や開票速報といった情勢が刻々と流され、東京市場は翻弄されるだろう。

 来週は決算発表が終盤戦のヤマ場を迎える。7日がソフトバンクグループ(9984)、8日がトヨタ自動車(7203)、9日が大和ハウス工業(1925)、10日がリクルートホールディングス(6098)、11日が東芝(6502)と毎日のように注目決算がある。いずれの決算内容も事前の市場予想よりよければ買い材料となるはず。だが、米国大統領選の影響が計り知れないので、それ自体が相場を牽引する材料となりづらい。

 外需系の主力株が買いづらいのであれば、ディフェンシブの代表格で、決算発表を通過した医薬品や食品セクターを狙いたくなる。ただ内需系の材料株は、出尽くしによる調整が一巡した好業績期待銘柄でなければ、自律反発の筋書きは描きづらい。株価指標面で割高感がある銘柄は処分売りを覚悟せざるをえない。

 8日と11日の両日は、建設株がまとまって第2四半期決算を発表する。先週の本稿で示したとおり、国策関連銘柄は中長期的には拾っておいて損はない。その目玉である日本電信電話(9432)は11日に四半期決算を発表する。

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