「金利上昇」でいよいよ火が付く!?シルバー消費関連株

あれから19年、76冊読破した男の「深イイ話」(94)

渡部 清二
1998年に大騒ぎした当時の史上最低金利「1.1%」は今では「高金利」だが(長期金利は今年6月に過去最低を更新しマイナス0.200%に)

 「金利が上がれば日本株は上がるよ」

 この言葉は半年ほど前に、私より二回り半ぐらい年上の大先輩がそっと私に教えてくれたものである。その大先輩はバブルの熱狂相場やバブル崩壊、さらには証券不祥事も含め、株式市場のあらゆる出来事を経験された。その“勘どころ”を教えてくれたのだ。当然、前後にいろいろな流れがあっての一節だったが、当時は金利が上昇するきっかけも見つからず、いまいちピンとこなかった。

 しかしこの言葉はあたかも予言だったかのように当たっている。11月の米国大統領選挙でトランプ氏が勝利すると、景気回復や財政出動によるインフラ投資、その副作用の財政悪化リスクも織り込み米国金利は上昇した。7月には1.3%程度だった米国10年債利回り(=金利)は足元で1%以上上昇。2.4%まで急騰し、あわせて2月以降マイナス金利だった日本の10年債利回りも、はじめてプラス圏に浮上している。

 株式市場では、NYダウが選挙直後から連日のように史上最高値を更新。日経平均株価も選挙直後から14%ほど上昇して年初来高値をつけた。

 このように結果として「金利も上がり日本株も上がる」展開となった。そこで今回のコラムでは、①金利は今後も上昇するのか、②金利が上昇すると何が起こるのか、③どの銘柄が恩恵を受けるのか、を考えてみたい。

 まずは世界的な「低金利時代」は終止符を打ち、「金利上昇時代」に転換するのかについて考えてみたい。

 時は18年前の1998年6月3日にさかのぼる。この前日に日本の長期金利は当時史上最低の1.1%台をつけた。今でこそ1.1%は日本では「高い金利」となってしまったが、3日付日本経済新聞はその低金利について解説している。

 記事によると当時の1.1%台は、「1619年イタリアのジェノバでつけた国庫貸付金利の1.125%を下回り、およそ400年ぶりに最低金利の記録を更新した」。そして1897年の英国と1941年の米国における低金利時代の歴史を紹介しつつ、「英米では8~10年という長期間、超低金利時代が続いたが、終止符を打ったのはいずれも戦争による軍事支出の増大だった」とまとめている。

 つまり「軍事支出」という「財政支出」が金利反転のきっかけとなったというわけだ。今回のトランプ氏が打ち出す巨額なインフラ投資はまさに「財政支出」であり、このことは低金利時代から「金利上昇時代」に転換するきっかけと考えた方がよさそうである。

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