下落リスクが乏しいのは米国株よりも日本株

粛々と進む節税対策売りを吸収

瀬川 剛
日本株のほうが米国株よりも下方硬直性が高そう(撮影:尾形文繁)

 日米両国の個人投資家にとって、12月は節税にいそしむ時期だ。前回の当連載で「12月前半は調整含みの展開となることが多い」と指摘した。日米の税制という制度要因があるからだ。米国の場合、一定額を限度に、投資での損失は他の所得から差し引かれる。

 日本の個人は特定口座を利用している向きが多く、詳しい説明は不要だろう。いずれの国でも実現損を出して年間の売買損益を圧縮する一方、評価益は翌年に持ち越すという手法が一般的だ。

 過去2年、NYダウ工業株30種平均、日経平均株価ともに12月の前半は軟調で後半は盛り返すというパターンが見られたが、今年相場はまったく異なる。米国のさまざまな株価指数・平均株価の中で最も米国経済・株式市場に対する先行性が高いとされるのはNYダウ輸送株20種平均だ。

 ダウ輸送株はダウ工業株やナスダック指数などに対して出遅れていたが、7日にプラス2.53%の9371.61ドルと急伸して14年12月29日に付けた史上最高値9217.44ドルを更新した。そのことが「ブル・センチメント」の火に、さらに油を注ぐ構図だ。

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年初からのダウ工業株と輸送株平均の推移

 トランプ次期政権の減税策への期待は、米国の個人の節税対策を抑制し、対策売りの一巡後に例年到来している「サンタクロースラリー」の前倒しにつながっているとみられる。

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