日本版「ブラックフライデー」の勝者は誰?

「消費刺激策」と期待は膨らんだが…

山口 茜
日本版「ブラックフライデー」や年末商戦の勝者は誰なのか(写真:HAKU/PIXTA〈ピクスタ〉)

 全世界のサンタクロースたちはひと仕事終えて、ホッとひと息ついているのだろうか。

 サンタクロースからのプレゼントとして最初に思いつくのは、やはり玩具(おもちゃ)だろう。実際、総務省の「家計調査」によると、2013~15年平均で家計の12月の玩具消費額は年間消費額の約4分の1を占めており、クリスマス効果の大きさがうかがえる。

 毎年12月の玩具物価の推移を見ると下落傾向が続いているが、家計の同月の玩具消費額(名目)は横ばいである。もしかしたらサンタクロースには決まった予算があり、それは物価の変動にあまり影響を受けないのかもしれない。

 今年は、流通大手のイオン (8267)が「ブラックフライデー」と銘打った全国一斉セールを行ったことが話題になるなど、11月終わりから12月にかけての年末商戦が例年以上に注目されている。イオンだけでなく、玩具販売大手のトイザらスやキッチン用品販売大手の貝印も大規模なブラックフライデーセールを行った。米ネット通販大手のアマゾンも6日から12日まで「サイバーマンデーウィーク」と称した1週間の大セールに踏み切った。

 このような日本版ブラックフライデーは消費刺激策として期待が寄せられたものの、その効果には疑問の声も上がる。瞬間的に消費は増えてもその後には反動減があり、本当の意味で消費を底上げすることは難しいと考えられているからだ。

 今年、ブラックフライデーに参戦した小売業者の成果はまだわからないが、予算が決まっているサンタクロースが仕入れを行う時期にセールが行われると、子どもたちにとってはより良いプレゼントが望めるだろう。

 良いプレゼントをもらうことができれば子どもは喜ぶし、子どもの喜ぶ姿はサンタクロースにとってなによりもうれしいものに違いない。実は、ブラックフライデーに続く年末商戦の勝者はサンタクロースと子どもなのかもしれない。

 大和総研 経済調査部 研究員 山口 茜

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