2016年の成績発表!株価上昇率ランキング

1位ジースリー、2位安川情報…

松崎 泰弘

 2015年末(権利落ち調整済み)と16年12月9日時点の終値を比較し、株価上昇率の高い順に並べたのがこのランキングだ。

 「上昇率」が物差しのため、100円割れなど株価水準の低い銘柄や値動きの軽い中小型株が上位に入りやすい。ベスト10の顔ぶれを見ても時価総額が1000億円にも満たない銘柄が大半を占めた。1000億円超えで唯一ベスト10に名を連ねたのは、医療機器商社の日本ライフライン(7575)。ジャスダックから東証1部への鞍替えの思惑などが買い手掛かりになった(5月23日に市場変更)。

 上位銘柄には東証2部やジャスダック上場の会社が目立つ。「東証マザーズ銘柄と異なり成長余力はさほど大きくないが、経営の堅実さなどを評価された面がありそう」(ストックボイスの岩本秀雄副社長)。

 現にマザーズ市場は、英国のEU(欧州連合)離脱に伴う警戒ムードの高まりなどをきっかけに売りが先行、16年後半にかけて失速した。創薬ベンチャーのそーせいグループ(4565)の値動きがそのいい例だ。

 同社株は15年末の終値9950円から16年5月には2万6180円と約2.6倍にハネ上がった。だが、その後は冴えず、同年12月9日時点では1万3250円と高値の半分近い水準まで下落した。

 そーせい株の軟化と軌を一にするかのように相場全般のエネルギーも縮小。11月の米大統領選挙後の「トランプラリー」まで閑散相場が続いた。ランキングはこうした中、地味ながらもキラリと光る銘柄がディフェンシブ的な側面から買い人気を集めたことを示唆する。

相場テーマも重要

 ランキング上位にほぼ共通するのは業績好調に加えて、相場テーマにも沿った銘柄だという点だ。

 2位の安川情報システム(2354)は、産業用ロボットなどのメーカーである安川電機の情報処理子会社。「IoT(モノのインターネット化)関連」株買いの流れに乗った。5位の平田機工(6258)もIoT関連株の一角だ。生産設備を納入する企業で「有機EL関連」の側面も併せ持つ。有機EL製造で発光材料を加熱・気化して付着させる蒸着装置は、アジア各国・地域からの受注が急増している。

 6位のフライトホールディングス(3753)はスマートフォンなどの端末を利用した新型決済装置の開発に取り組む。iPhone版のおサイフケータイといわれる「アップルペイ関連」銘柄として取り上げられた。

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