縮小市場でも存在感増す「漬物業界のニッチトップ」

ピックルスコーポレーション

清水 秀和

 規模は小さくても卓越した技術力を持ち、世界を舞台に飛躍する「ニッチ・トップ・オンリーワン(NTO)」企業。中長期的な目線で成長が期待できるNTO銘柄の魅力に、兜町歴40年の清水秀和アナリストが迫る。

 第4弾は漬物業界でトップシェアを誇る、ピックルスコーポレーション(2925)だ。

 実は国内の漬物業界は、コメの消費減少や食の多様化、少子高齢化などを背景に、2003年の4700億円から直近では3200億円(約3割減)となるなど、市場の縮小傾向が続いている。ただ、業界は家族経営など中小・零細企業が多く、大手による寡占化は一段と進展している。

 当社は1977年に「きゅうりのキューちゃん」で知られる東海漬物の子会社「東海デイリー」として設立された。以来、着々とシェアを拡大し、09年に投入したそれまでの常識を覆す甘いキムチ、「ご飯がススム キムチ」は大ヒット商品となった。浅漬の味を育みながら、これまでになかった新しい感覚を食卓に持ち込み、漬物業界でシェア9%を持つ最大手となった。

 強さの秘密は、以下の四つだ。

1.原材料である国産野菜は種苗から管理した減農薬(約70%が契約栽培)中心に保存料・合成着色料を使用しない。

2.積極的な新製品を常に投入。トップブランドキムチ「ご飯がススム キムチ」のシリーズに、オキアミ塩辛など魚介の旨味を使用した新商品を発売したり、トマトのフレッシュ感を生かした「トマトキムチ」など新製品も推進している。

3. 創業当時から取引関係のあるセブンイレブングループの販路に甘んじることなく、全国の焼肉店など新規の販路開拓にも積極的。

4. 市場規模が大きい総菜など、非漬物の新事業への投資にも余念がない。

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ピックルス (2925)

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