同じ「好決算」で上がる銘柄と下がる銘柄、何が違う?

決算発表シーズンの投資法

清水 洋介

 2017年3月期の第3四半期決算や、16年12月期の本決算などの発表が出そろってきた。10月以降大きく円安に振れたことで業績を押し上げた銘柄も多く、総じて好調な決算と言える。昨年12月に米国で利上げが行われたが、日本の金融緩和傾向は変わらず、利上げを織り込むように円安に向かっていった。これにより、企業業績も回復したということだろう。

 ただ、年が明けてからはドル高に対する警戒感も出ており、決算発表が本格化している先週末時点では円高気味となっていた。為替の個々の企業に与える影響が本当に大きいものかどうかということもあり、実際には好調な決算も、為替だけではなく昨年の日銀のマイナス金利の効果などもあったのではないか。

材料出尽くしとなるケースとならないケース

 好調な決算を素直に好感する銘柄がある一方、株価に影響がないものや好調な決算ながらも大きく売られてしまうものもある。また、ソニー(6758)のように「減損」を発表して大きく売られても、すぐに反発となるものなどもある。決算への反応を見誤ることも多い。

 往々にして期待が強すぎたものは、「上方修正ながらも予想を下回った」などと言われて売られることもある。好業績だからと言って、安心して決算発表時に保有しているわけにはいかないものも多い。

 減損に関しては実際にお金が出ていくということはなく、一過性として売られた後反発となることが多い。減損を発表して大きく下げたところが安値圏となることも案外多い印象がある。逆に好調な決算となっても、「コスト削減効果」などで好決算となった場合などは予想を上回ったからと言って買われないケースもある。

 先週末に発表されたライオン(4912)の16年12月期決算は、純利益が前期比49%増となり、13年ぶりの過去最高益を更新した。にも関わらず、売り先行で始まり大きく下落となった。好決算を織り込むように毎日のように上場来高値を更新中となっていたことや、PER(株価収益率)が高水準にあったということで、一気に手仕舞い売りが出たということだろう。

市光工業(7244)は2017年3月期の通期業績予想の上方修正を発表したことが好感されて制限値幅いっぱい(ストップ高)まで買われるという展開になった。株価の水準はここ数年の高値圏にあったにも関わらず、さらに大きく買われる展開となった。

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