個人型DCで買えるファンドは意外に少ない

「不適格」商品がズラリ

鈴木 雅光
(写真:Rina/PIXTA〈ピクスタ〉)

 1月から「iDeCo」の名称で新しいスタートを切った個人型確定拠出年金(DC)は、その口座開設窓口となる運営管理機関ごとに、さまざまな運用商品が用意されている。あるインターネット証券だと、1年物スーパー定期と二つの積立年金保険という、3種類の元本確保型商品に加え、59本の投資信託の品ぞろえがある。

 確かに、取扱商品の数が多いほど利用者の選択肢は広がる。それは決して悪いことではないが、一方でそれだけの品ぞろえの中から、加入者自身が許容できるリスクに応じたポートフォリオを構築するために適したファンドを選別できるのか、という問題に直面する。単刀直入に言えば、選択肢が多すぎると、何を選べばいいのか迷ってしまう。

 iDeCoの運営管理機関の品ぞろえをチェックすると、「はたして、この投信を選ぶ意味はあるのだろうか」という商品もいくつか散見される。平たく言えば、「長期の資産形成を行うのに不適格ではないか」とみられる投信が含まれているのだ。これを省いていけば、iDeCoで買うべき投信はかなり整理されるだろう。

 まず、投資対象の思い切りかぶっているものがある。特にインデックス運用のファンドに多い。まったく同じベンチマークを持つファンドが数本、ラインナップされているのだ。この場合にはとりあえず、運用管理費用(信託報酬)の料率が最も低いものを選んでおけばいいだろう。

 とはいえ、そもそも「日本株のインデックスファンドが必要なのか」という問題にぶち当たる。インデックスはマーケット全体に投資するものであり、日本経済全体を買うのと同じだ。しかし、その日本は今、深刻な少子高齢化社会に突入し、人口は減少傾向をたどっている。人口減少は経済活力の後退につながる。

 そのような国の株価インデックスに投資しても、おそらく長期的な成長は期待できない。つまり、日本株のインデックスファンドはiDeCoの投資対象から外しても構わない、と判断できる。

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