3月濃厚の米利上げは株高材料か、株安材料か

日本株が上昇するには…

清水 洋介
タカス / PIXTA(ピクスタ)

 米国株式市場は依然として堅調な展開を続けている。「トランプラリー」と言われているが、米国で「利上げができる状況にある」ということが株高の一番大きな要因となっているのではないか。

 先週のトランプ大統領の議会演説が好感されて米国株が大きく上昇したとの報道もあるが、実際には先週発表されたISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況感指数が予想を大きく上回ったことや、FRB(連邦準備制度理事会)高官の利上げを示唆するようなコメントが伝えられたことが株高の要因と言えるだろう。

 本来であれば利上げは株高につながらないことも多く、特にドル高を嫌気するような動きがあれば株価上昇とならない。しかし、昨年の大統領選挙が終わったあと、12月のFOMC(公開市場委員会)で利上げが決定されるまで上昇したことに見られるように、「債券から株式へのシフト」が起きると株式市場は大きく上昇する。

 今回も、利上げが確実視されていることは昨年の大統領選挙が終わったタイミングと同じだ。しかし、既に債券から株式へのシフトがある程度進んでいたということで、昨年ほどのインパクトにはなっていない。したがって、金利の上昇は限定的であり、その分為替もドル高には振れにくくなっている。

米国利上げは買い要因か?

 米国が利上げをすることが株式の買い要因となること、特に日本株の買い要因となる理由は何だろうか。それは、米国の金利上昇で為替が円安になる、あるいは米国で債券を売却した資金が日本株に振り向けられるということだと思う。ところが、米国から日本への資金流入が多くなることは円高要因であり、そうなると円高=株高にならないといけないことになる。

 つまり、米国の利上げは必ずしも日本株が高くなる要因ということではなく、米国が利上げをしたところで、しっかりと米国の債券が売られて、債券から株式への資金シフトが起こるということが大前提になるのである。

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