金融市場の波乱材料目白押しの2週間が到来

FOMC、オランダ総選挙…

新見 未来
米金融市場は3月利上げをかなり織り込んでいるが…(写真:tsuppy/PIXTA〈ピクスタ〉)

 海外では米国の債務上限の期限が3月15日に到来。オランダでは同日、下院選挙が実施される。いずれも市場の攪乱要因だ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果がわかるのは日本時間16日早朝で、ここでの利上げはほぼ既定路線だが、米金利や為替相場への影響も予想される。

 一方、国内では15日に春闘の集中回答日があり、22日に発表される2月の通関貿易統計は当面の景気の動きを占ううえで重要だ。注目イベント、材料が目白押しの2週間である。

 FOMCをめぐって現時点では、0.25%の追加利上げを行うことが9割以上の確率でマーケットに織り込まれている。トランプ政権の減税、インフラ投資への期待から米国の景況感は盛り上がっており、個人消費や企業の投資も上向いている。連邦準備制度理事会(FRB)は多少の利上げでも景気を悪化させるおそれが少ないこの機会に、低すぎる政策金利を早めに元へ戻しておきたいと考えているようだ。将来、景気が悪化した場合の利下げ余地を確保するという意味もある。

 だが、米10年国債利回りやドル相場は落ち着いている。今回の利上げもすでに織り込み済みであるため、金融・為替市場にほとんど影響を及ぼさない可能性もある。では、今回のFOMCで注目すべき点は何か。

 米10年債利回りなど長期金利が落ち着いているのは、金融当局の考える政策金利(FF金利)の適正水準が低いままだからだ。3、6、9、12月のFOMCでは経済、物価見通しとともに金利見通しも発表されるが、前回昨年12月時点の金利見通し(FOMCメンバー予想の中間値)は2017年末が1.375%、18年末が2.125%で、長期見通しが3.0%だった。ここで注目したいのは「中立金利」とも言われる長期見通しだ。「中立金利」は14年初めまで4%台だった(図1参照)。

 「長期金利は将来の短期金利の期待値から決まる」という考え方が「期待仮説」だ。この考え方に基づくと、たとえば2年債利回りは今の1年債利回りと1年後の1年債利回りの平均値になる。だとすれば、長期金利は短期金利が将来どこまで上昇するか、着地点は何パーセントなのか、に大きく左右される。

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