投資の新たなキーワードは「キャッシュレス化」?

東京五輪へ向け急速に進展も

岸田 彩加
タクシーの後部座席に設置されたパネル画面のQRコードを読み込むだけで運賃の支払いが完了

 大学生になって初めてクレジットカードを持ちました。大学の生協が作っている学生用のカードで、親が「食堂でご飯を食べるときだけ使いなさい」と昼食代の支払いのために持たせてくれました。

 部活に明け暮れてアルバイトもあまりしていなかったため、現金を払わなくてもご飯が食べられることに味をしめ、「1日2回食堂でご飯を食べた後に大学生協でパンを買う」なんていうおおざっぱな使い方をしていたところ、請求額に親が驚いてカードは即没収。昼食代は現金支給になりました。

 そんな苦い思い出もあって「目に見えない金銭の支払いはこわい」という考えがしみ付いてしまい、つい最近までカードを持たずに生活していました。今ではさすがにある程度、自制ができるようになったので利用していますが、それでもやはり「見えないおカネはこわい」という気持ちがどこかに残っています。

 私のような極端な失敗をする人は少ないかもしれませんが、日本人には「現金至上主義」が根強いようです。日本中どこに行っても身近に現金自動預払機(ATM)があっておカネがすぐに引き出せるのが一因とみられます。日本人はもともと貯蓄性向が高く、「決められた金額内で生活したい」と考える人が多いことも関係しているようです。

 カードなどを利用し、現金をやり取りせずに決済を行う「キャッシュレス決済」の比率は、中国や韓国、あるいはクレジットカード発祥の地とされる米国などと比べてもかなり低いのが現状です。NTTデータ経営研究所の金融政策コンサルティングユニット・シニアマネージャーの加藤洋輝さんは「小規模な商店などにとってはカード会社に支払う手数料やカードを読み込むための端末などを導入する費用も高い」と指摘します。

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