日本株相場は4月もレンジでの展開に終始か

海外勢の買い越し期待あるが…

瀬川 剛
外国人投資家は4月に10年連続で日本株を買い越しているが…(写真:NAN/PIXTA〈ピクスタ〉)

 28日の米NYダウは9営業日ぶりに反発した。ダウの連敗の最長記録は「8」で、89年以降は8日連続で下げ続けたのが4回あった。記録更新を警戒していた市場関係者はホッと胸をなで下ろしたことだろう。

 過去のダウの8連敗で印象深いのは、2011年の7月22日から8月2日にかけてのそれだ。ダウは8日間で6.7%下げ、翌日に小反発したが、8月10日の安値までさらに5営業日で9.9%下げるという崩落商状となった。

 足元は8日連続で下げたといっても下落率はわずか1.9%。トランプラリーでの高騰からすれば蚊に刺された程度だろう。ただ、11年の夏と現在を対比すると気掛かりな点が浮上するのも事実だ。

 11年といえば、3月には日本が大震災に見舞われ、欧州ではギリシャの債務懸念がドミノ倒しのように他国を巻き込み、ついには大国フランスにも広がりつつあった。そうした、米国から見ての外部要因の悪化に加えて、同国自体も議会が債務上限の引き上げをめぐって紛糾していた。

 当時のオバマ大統領は共和党との歩み寄りを模索したが、上院は7月22日、下院によって可決された債務上限の引き上げ法案(2兆4400億ドル)を否決した。8月1日、同大統領は緊急の会見に臨み、財政赤字削減と債務上限の引き上げ(2兆1000億ドル)で議会と合意したと公表した。

 これで窮地を脱したかと思えたが、同月5日に格付け会社のS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)が米国債の格付けを「AAA」から「AA+」へ引き下げるとともに、さらに引き下げの可能性がある「クレジットウォッチ」にすると発表。休み明け8日のダウは5.5%の急落を余儀なくされた。

 その後も米国の債務上限と財政赤字削減をめぐる問題では大統領と議会(共和党)の角逐が続き、世界の株式市場を往々揺さぶってきたが、その影響度は徐々に低下した。最近は話題になることがなかったが、この15日には15年11月にオバマ前大統領が署名して成立した法案の期限を迎えた。昨年12月に議会で可決・成立した暫定予算の期限も4月28日に到来する。

 27日までのダウの8連敗で下げが最も大きかったのは21日。オバマケアの代替法案をめぐる共和党内の調整が難航していると報じられた日だ。暫定予算の延長などトランプ政権が再び、予算編成に手間取るようなら、久々に債務上限・財政赤字問題が市場を揺さぶる可能性があるだろう。このことは常に念頭に置くべきかもしれない。

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