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229件ヒット!なぜ四季報春号は「ベトナム」が目立つのか

あれから20年、78冊読破した男の「深イイ話」(103)

渡部 清二
10年以上もてはやされた中国関連株が影を潜め、四季報春号にはやけに「ベトナム」の文字が

前回のコラムでは、読破したての『会社四季報』春号(2017年2集)を独断と偏見で俯瞰してみたが、今回はその続きで、春号で感じたテーマや気になる銘柄についてお伝えしてみたい。もちろん今回も私の独断と偏見によるものだ。

 春号で感じたテーマの中から、目にとまったものを思いつくまま並べてみると、「働き方改革」や「人手不足」なども含めた人材に関するもの、「北米」、サウジアラビアなど「中東」、「ベトナムへの海外展開」、「東京五輪」や「リニア新幹線」、「防災・減災」や「復興」などのインフラ関連などであった。

 一方で、伝統ある大手企業が知らず知らずのうちに大きな変貌を遂げている事例も散見されたが、こちらも押さえておきたいポイントだ。こうした動きはその背後に「大きなテーマ」が隠れている可能性があるからだ。今回はこの話題から始めよう。

 まずは三井系の総合化学メーカーの三井化学(4183)である。この銘柄のポイントは「業績」で、四季報コメントによると2017年3月期は「10期ぶりの最高益」となるようだ。さらに来18年3月期までの4年間の連結営業利益の推移に着目すると、14年3月期に249億円だった営業利益は年を追うごとに拡大し、来18年3月期には1000億円と4倍になる予想である。

 しかも同時期の売上高は1兆5660億円から1兆2500億円と約3000億円減少しているにもかかわらず、である。つまり「減収増益」における増益であり、これは稼ぐ力が年々向上していることを意味している。実際に営業利益率は1.6%から8%へと5倍に拡大し高収益体質になった。四季報コメントによると、今後の展望は「【投資拡大】業績回復で財務内容が改善したため、中期成長に向けた戦略投資を拡大。17年度から年1000億円規模の成長投資を計画」しており、さらにここから会社は積極的な姿勢に変貌する印象を受ける。

 同様の視点から、塩ビ・苛性ソーダ大手の東ソー(4042)も注目だ。この銘柄のポイントは「株価」で、1989年に付けた高値1090円(注:1992年に1株につき1.1株の分割をしているため修正株価は991円)を約27年半ぶりに抜いていることだ。つまり1949(昭和24)年の上場以来、すべての株主が誰も損をしていない状態となっており、ここから先はいわゆる「青天井」となる。コメントも「【市況高】軽く最高益、期末配上乗せへ」と業績好調だ。

 両銘柄ともPER9~10倍程度と割安に放置されているので注目である。これら一見地味な化学メーカーが業績堅調な「そのわけ」だが、ヒントは東ソーの四季報コメント「【塩ビ樹脂】フィリピンの製造拠点増設、現地の生産能力を倍に。同国内の旺盛な需要に応える」の中にある。やはりアジアの成長の恩恵を受けているようだ。

東洋経済から絶好調企業を先取り

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