金融庁のお眼鏡にかなう「アクティブファンド」とは?

来年1月開始「積立NISA」の基準クリアはわずか5本?

鈴木 雅光
金融庁の基準を満たしたファンドの成績がよいとは限らない(撮影:尾形文繁)

来年1月からスタートする予定の「積立NISA」は、現行のNISAとは違って株式は対象に含まれない。投資信託についても、金融庁が定めた一定の基準を満たしたものしか認められないため、投資信託会社の中には、今からどのファンドが基準を満たすのか、戦々恐々のようだ。

 森信親・金融庁長官は「アクティブ型株式投資信託で5本、インデックス型株式投資信託で50本しか積立NISAの適合要件を満たしたファンドがない」と言っている。ちなみに、追加型株式投資信託の運用本数は、2017年3月末時点で5612本である。これにはアクティブ型だけでなくインデックス型も含まれているものの、積立NISAの対象にアクティブ型は5本しか認められないというのはなかなか衝撃的だ。

 もっとも、①一定の運用期間がある、②純資産総額が50億円以上、③信託報酬が低い、④ノーロード(購入時に販売手数料がかからない)、⑤資金流入が超過、という程度の条件を課すだけでこれだけ対象ファンドが減るのだから、日本の投資信託がいかに根深い問題を抱えていたのかわかろうというものだ。

 では、候補となりうる5ファンドはどういったものなのか。QUICK資産運用研究所がスクリーニングしたところ、以下の5つが挙がったという。その5本とは、さわかみファンド(さわかみ投信)、ニッセイ日本株ファンド(ニッセイアセットマネジメント)、ひふみ投信(レオス・キャピタル・ワークス)、セゾン資産形成の達人ファンド(セゾン投信)、結い2101(鎌倉投信)だ。

 この5本は前出のスクリーニング基準に合致したファンドだ。ここで、この基準がどういう意図で設けられたのかという点について少し踏み込んで考えてみたい。

 同基準は、金融庁の「長期・積立・分散投資に資する投資信託に関するワーキンググループ」において策定されたものだ。このワーキンググループの報告書を読むと、そもそも積立NISAの投資対象として、アクティブ型ファンドは歓迎されていないことがわかる。ただ、アクティブ型でも、コストが安く、かつ回転売買がされていないと思われるものについては、広範な投資家の支持が得られているとして、積立NISAの対象に含まれている。

 コストが安く、かつ資金流入が続いているのは、長期保有する投資信託の基本的条件として重視すべきではある。ただ、この条件に過去のトラックレコードが加味されていない点については疑問が残る。資産を運用する以上、多くの投資家は少しでも高いリターンを希望するからだ。

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