25日のOPEC総会に注目、原油価格の"隠れた弱気材料"

減産延長でも上値は重い?

新見 未来
m3ron / PIXTA(ピクスタ)

 半年に1回開催される定例OPEC(石油輸出国機構)総会を5月25日に控えて、原油価格の動きに注目が集まっている。

 前回、昨年11月末の総会でOPECは原油の協調減産を決定した。昨年10月の生産水準を基準に1月から120万バレル減産するという内容だった。

 減産目標は達成できたのか。IEA(国際エネルギー機関)によれば、昨年10月のOPECの生産水準は日量3310万バレルだったが、1~3月は3190万バレルに減少した。減少幅はちょうど120万バレル。サウジアラビア主導の減産ではあるが、全体として減産目標は達成できているようだ。

 一方、原油WTI価格は年初に54ドル/バレルまで上昇した後、5月に入って一時45ドル台に下落するなど軟調に推移している。今回の定例総会で、OPECは3カ月ないし6カ月程度の協調減産延長を決定するのではないかという見方が多い。もしそうなら、それは以下のIEAの試算で示すように、原油相場が高値更新をうかがうくらいの強気材料だと言ってもいいくらいだが、今のところ、原油相場はそれを素直に反映しているとは思えない。

 IEAによれば、OPECの減産延長を前提とすれば、この先、世界の原油需給は大幅な需要超過に転ずる可能性がある。

 IEAは1~3月の世界の原油需給は1月からのOPECの減産で若干ながら需要超過に転じたとしている。1~3月は季節的に原油需要が少ない時期であるため、このままOPECの減産が続けられれば、4~6月以降、原油需給は需要超過となるわけだ(図1参照)。

 世界の原油需給は、2015年に日量平均160万バレルという大幅な供給超過となり、それを反映して16年初めにかけて原油価格は急落した。翌16年は供給超過が40万バレルまで縮小し、価格は下げ止まった。17年1~3月は日量20万バレルの需要超過と需給はほぼ均衡したようだ。

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