トランプ大統領の任期全う確率は5割以下?

投資に役立つ「予測市場」の使い方

田渕 直也
イベントリスクに対応するには事前予想を把握する必要がある(写真:totallyPic/PIXTA)

 フランス大統領選を無事通過したと思ったのもつかの間、北朝鮮問題はくすぶり続け、米国では「ロシアゲート(トランプ大統領とロシアの不適切な関係)」問題が拡大しつつある。

 もっとも、程度の差はあっても、思わぬリスクが突如浮かび上がってくるのが市場の常である。相場と長く付き合っていくためには、様々なイベントリスクを避けて通ることは決してできない。平時にコツコツと利益をためたとしても、突如として予想外の事態が生じて市場が混乱に陥り、それまでの利益が一気に吹き飛ばされてしまうことはよくあることだ。

 イベントリスクやそれによって引き起こされる相場の大変動にいかに対処できるかは、長期投資で結果を残すうえで重要な要素になってくる。

予測市場の使い道とは

 とはいっても、一般の投資家が様々なイベントの成り行きを正確に分析することは非常に難しい。そこで役に立つツールの一つが「予測市場」だ。PredictWiseIEM(Iowa Electronic Market)など、選挙や様々なイベントの予想を取引する市場である。例えば「大統領選挙で○○候補が当選すると1ドルもらえる」というような取引があり、その価格が60セントならその候補の当選確率は60%ということになる。一般に、予測市場の価格は、世論調査や平均的な専門家の予測精度を上回るとされる。

 ここ数日で急拡大している「ロシアゲート」問題に関して言えば、5月17日時点のPredictWiseで、「トランプ大統領が4年の任期を全うできる」確率が47%に、「今年中に罷免されるもしくは辞任する」確率が23%に、それぞれ急伸している。まだ決定的とまでは言えないが、任期を全うできない確率が50%を超えているわけで、相当深刻な事態として人々に捉えられていることがわかる。

 ニュースだけを見て、それがマーケットにどの程度影響するかを推測することは通常は非常に難しいことだが、予測市場の動きを見れば、それが相場を動かすほどのニュースかどうかが簡単に分かるというわけだ。

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